ガガガ!ガガガ!ガガガムシ! | zojurasのブログ

某勇者王のようなふざけたタイトルですが、ゲンゴロウと並ぶ大型水生甲虫として有名でも、ゲンゴロウに比べ、イマイチ人気が・・・・・・といえそうなのが灯火に飛んできました。

それがガムシ

 

クワガタか?と思わせる大型の甲虫が飛んできても、こやつだった事で、ガッカリすることがあります。

掌に載っけても、下手なクワガタのメスよりデカイ。

真横から

ガムシの名前由来

 

胸部の下から伸びた鋭い突起を牙に見立てて、牙虫と呼ぶようになったとか。

 

これがまだゲンゴロウだったら・・・・・・と思う人も居る(まあ、自分もガムシよりはゲンゴロウの方がレアだと思うし)訳で、ゲンゴロウと比べても、ガムシは軽んじられております・・・・・・。

ゲンゴロウなら、大喜びでも、ガムシなら「オー、マイ、ガームシ!!」になってまいそう・・・・・・。

とはいっても

こっち(北海道厚沢部町)では、腐るほどいる・・・・・・とまでは云わなくても、沢山のガムシが、地域によっては非常にレア化してしまっているらしいので、そういうのを知ればちょいと辛くなります。

用意してきた水槽に入れてやったところ。

 

昔、図鑑で描かれていたガムシは、黒一色で描かれる事が多いのですが、現物のガムシを見ると、茶色がかった黒に見えるので、あの描き方は正しかったのかな?なんて今では思います。

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そしてこちら中央にいるのは、小型種のゴマフガムシ

 

大きなのはガムシだけで、それ以外のガムシは本種のように、数ミリの小さい種類が全般的に多いです。

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こちらはコガムシ。

 

ちゃちいガムシだなあと思っていたら、それがコガムシだと気づきました。

 

飼育ケースのプラ蓋の空気入れと比べて、その小ささがお判りでしょうか?

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ガムシに比べて少なかった(っつーより、この一個体しかめっかんなかった)ので、こちらの方がレアになってるかも?だし、ゲンゴロウもホンゲンよりも、コガタノゲンゴロウや、マルコガタノゲンゴロウの方が少なく、今では危急種に近いほどの絶滅危惧種になってしまっているので、環境破壊が続くと、遠くないうちに、コガムシもこれらのゲンゴロウと同じランクになってしまうのかもしれません。

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ゴマフガムシ Berosus punctipennis 

節足動物門 昆虫網 鞘翅目 ガムシ科

小型のガムシのグループのゴマフガムシ属のガムシで、体長6mmほどとなる。

日本全土に生息し、田んぼや池、沼などに分布し、夜間には灯火にも飛来する。名前の由来は茶色の体色に、黒い点模様が胡麻のような具合に入っている事から付いた。

あまり遊泳が得意ではないガムシ類の中で、小型である事と脚の長さから比較的泳ぐのが早い。成虫は水草や動物の死骸、幼虫は小生物を食べる。

本州以南には、近似種でやや小型のヤマトゴマフガムシ Berosus japonicus, が分布している。

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コガムシ Hydrochara affinis

節足動物門 昆虫網 鞘翅目 ガムシ科

ガムシに似ているが、名前通り小型で体色は緑がかり、大きさではガムシの半分以下となる体長16~18mmにしかならない。

水田や休耕田、ため池などを好み、水の上に浮かぶ葉や水草に産卵した後、孵化した幼虫は小生物やモノアラガイ等の貝類を食べて成長し、地上へ上がって穴を掘り、地中で蛹となって、羽化する。

ガムシと同じく、成虫は水草や腐った藻などを好んで食し、触角から空気を取り込んで、それを腹部に溜めて潜水し、水中を泳ぐが、ガムシと同じく、あまり泳ぐのが上手ではない。

日本全土に生息し、夜間に灯火にも飛来するが、生息は局地的になりつつあり、都道府県によっては、絶滅危惧種指定を受けており、ガムシよりも生息数が少ないともいわれる時がある。

 

ガムシ Hydrophilus acuminatus

節足動物門 昆虫網 鞘翅目 ガムシ科 

ゲンゴロウと並ぶ大型の黒茶色の水生甲虫で、体長が33~40mmになり、日本産のガムシ類の中でも最大種となる。

ゲンゴロウとしばし混同されるが、ゲンゴロウが両後脚を同時に動かして水中を巧みに素早く泳ぐのに対し、全ての脚を交互に動かし、地上を歩くような形で水上や水中を移動するので、ゲンゴロウのように綺麗に素早くは泳げない。ゲンゴロウに比べて後脚の毛が少ない事も、そうした早く泳げない原因となっており、水中では小さな生き物を捕らえて食べるよりも、水草や藻に、生物の死骸などを専門に食べている。更に分類的にゲンゴロウが肉食性のオサムシ類やゴミムシ類などのオサムシ科に近いのに対し、本種は肉食性であり、腐食性であるエンマムシ科に近縁となる。

名前の由来は、腹部にある鋭い突起で、この部分を獣の牙に見立てて、「牙(が)虫」と名付けられたといわれる。お尻と背中から空気を取り込んで呼吸するゲンゴロウ類と異なり、触角から空気を付けて、それを胸部下と腹部に溜め込んで、そこに空気を溜めて呼吸する。

草食性が強い雑食性の成虫と異なり、幼虫は肉食性で、水上の葉や水草に産み付けられた卵から孵化した後には、水中でモノアラガイやタニシ、カワニナなどの巻き貝類や、小型の水生昆虫や甲殻類などを食べて成長し、やがて三齢になると上陸し、水際の岸の土に穴を掘り、そこで蛹となって羽化後には身体が固まるまで待機し、その後に活動を始める。

日本全土に分布していて、寿命は半年~1年ほどとされており、他の大型の水生昆虫に比べて、比較的個体数は多く、見られる地域もあるものの、都道府県によっては見られなくなっており、絶滅危惧種にされている場合もあり、本種も環境悪化の影響は大きく受けている。