今年、他のクワガタに比べて、よく観察出来たクワガタムシとして、スジクワガタが居ます。
メスをメイトガードする大型オス。
こうした具合に、センチニクバエも追い払わんばかりにメスを庇います。
アオカナブンが近付いてくると
戦います。
樹皮に丸い穴
そこから樹液が出てきます。
ケブカスズメバチが、樹皮を囓って、樹液を出します。
そうして、樹液にありつこうとするスズメバチですが・・・・・・。
このように、スジクワガタが来ると、そこに入られて、エサ場を取られてしまいます・・・・・・。
昆虫を捕殺する能力が高いケブカスズメバチといえど、固いクワガタ相手では、流石に分が悪く、小さなスジクワガタ相手でも敵いません。
オオスズメバチならば、スジなど問題ではなく、ノコや、時にはミヤマやカブトを追っ払うことすらあるのですが、ケブカ(キイロ)では、スジクワガタ相手にも勝てない模様。
更に、ムネアカオオアリがやってきて
このように、集団でやってこられて、せっかく開けた樹液の出る場所を、アリに占領されてしまうと、スズメバチは為す術もありません・・・・・・。
何故なら、スズメバチはムネアカオオアリにすら負けるからです・・・・・・。
スジクワガタだけではなく、ムネアカオオアリにすら、せっかく開けた樹液の出る穴を占領されてしまって、意外と情けないところがあるケブカスズメバチでした。
ところが、そのムネアカオオアリも調子扱いてばかりという訳にはいかないようです。
このように、オオナミザトウムシに捕食されてしまったのがいました。
ザトウムシは、クモのように相手の体液を吸い取るのではなく、サソリやサソリモドキ、ヒヨケムシのように、相手を噛み砕いて食べるようです。
ザトウムシは、かつてはダニに近い仲間とされてきましたが、現在はそういう食事法と長い脚から、ダニよりは、熱帯の奇虫のウデムシに近い事が判ってきました。
スジクワガタの戦いぶりだけではなく、いろいろな虫の生態を、スジクワガタを通して、知ったのでした。