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ZF_phantom

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「日本の集団的自衛権行使容認は、米軍によるシリア攻撃を機にアフリカ東部のジブチに展開している自衛隊を戦争に巻き込むのではないか?」という質問をいただいたので、検討してみる。
(私が回答するのが適任なのかどうかは永久に棚に上げることにする。)



ジブチ周辺の状況はこのあたりの記事が詳しい。

ジブチに集う欧米と日本の自衛隊
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20131128/256431/



上記も踏まえて、概況を整理。

・米国はシリア反政府勢力を支援。
・ロシアはシリア・アサド政権を支援。
・最近は、オバマ大統領はシリアに対して弱腰で、解決をロシアに委ねているようにも見える。
・米国がシリア攻撃をするなら、米露関係はさらに対立する。オバマ大統領がそのような状況を望むだろうか。

よって、国際環境的には米国によるシリア攻撃の可能性は低いと考える。


また、以下の理由によりシリアによるジブチ攻撃は無いと考える。

・シリア—ジブチは、直線距離で2,400km
・シリアはスカッドミサイルを保有しているが、スカッドCでも射程距離600km程度なので届かない
・シリア空軍のMig-23/Mig-29戦闘機の航続距離では攻撃はできても帰って来れない



結論としては、シリアによるジブチ米軍基地攻撃が発生し、ジブチ自衛隊が「集団的自衛権」や「駆け付け警護」(※)でこれに応戦する可能性はほぼゼロと考える。

そもそも、ジブチの自衛隊がシリアまで出かけて反撃する手段がない。(P-3Cに積んでるかもしれない爆弾くらい?)

※質
問には「集団的自衛権」とあったが、これは閣議決定文書の2項にある「国際的な平和協力活動に伴う武器使用」における「駆け付け警護」に該当すると思う。
※「集団的自衛権」としては、行使要件の「わが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」に該当しない。



しかし、ジブチ米軍基地襲撃の主体をシリアに求める必要は無い。

・アフリカ北部、北東部はイスラム教徒が多い
・ジブチもイスラム教国
・ジブチ駐留米軍の任務はイスラム過激派の探索と攻撃(無人機など)
・ジブチの国境警備はいい加減(誰でも出入りできそうな雰囲気)

復讐心に燃えたイスラム過激派がジブチ米軍基地に近づくことは容易だと思われる。

しかし、そんなことは米軍も百も承知で、地元への貢献として民生支援などを実施し、地元民との関係強化と情報収集を行っている。

よって、ジブチ米軍基地に対する爆弾テロか銃撃程度なら危険性は常にあると思われる。

これに対して、ジブチ駐留陸自が応戦に駆け付けるかどうか。(ジブチ自衛隊基地は、米軍基地とはジブチ国際空港を挟んで反対側にある)



一般論的には、治安機構がないところでは軍隊が警察の役割を果たすのは当然のこと。

日本が、
「国際的な平和協力活動に伴う武器使用」における「駆け付け警護」を許可すること、そして集団的自衛権の行使容認で、世界の警察官の役割の一部を担うと決断したことは、逆恨みも含めて悪党(悪党にも言い分はあるだろうが)と戦闘することはあって当然。



最終的な結論としては、ジブチ自衛隊がジブチ米軍への襲撃に対して、駆け付け警護による反撃を行うことはあり得るし、日本政府が集団的自衛権の行使容認などを決めたのだから、日本国民もその程度の覚悟はなければいけない。

もっとも、日本の場合は反撃するとしても「必要最小限度の武力行使」しかしないので、もし襲撃組織の本拠地が判明したとしても、そこまで乗り込んで殲滅するような武力攻撃を米軍が行う場合でも、それには自衛隊は参加できない。(逆恨みの量は比較的少なくて済む)



イラクのサマーワでの陸自の活動実績を見ると、地元民と一緒に汗を流して働くことで信頼を得るなど、地元への溶け込み方は自衛隊は(あるいは日本人は)比較的上手なのかと思う。
その特性を生かして積極的な民生支援を行えば(もちろん実行している)、変な逆恨みの可能性や、襲撃のリスクは下げられるだろう。