夏休み直前の日、次男の高校の担任とZOOMで進路について三者面談がありました。

 

高校の進路面談なんてめんどくさいとばかり拒否していたら

「では、リモートでお願いします。」

ということになったのです。

 

 

私の時代と異なり、少子化時代の現在の大学進学は推薦入学が普及しています。

今やどの大学も学生の3~4割が推薦入学者という時代。

故に、担任はどこの大学に推薦(指定校推薦・学校推薦)希望するのかを面談で把握する目的の面談だったのです。

 

「僕は推薦は希望しません!」

 

開口一番そう宣言する次男に担任は驚きの表情。

 

「いやいや、有名な大学を推薦できる成績取っているんだけど・・・」

「学力試験なしで大学に入れるんだよ! もったいないと思うけどなぁ。」

 

担任の先生は次男の推薦入試は無用発言に狼狽の様子。

 

「何か理由あるのかな? お父さんの前で言いにくいかも知れないけど、大学進学したくないのかな? 正直にちゃんと教えて。」

 

担任の先生、やや混乱した雰囲気です。

しかし、次男はハッキリしたことを言いません。とにかく推薦入試はいらないのだという主張。

 

見かねて私が言いました。

 

「本当に恐れ多いことなんですが、息子はその・・・早慶の法・商・経済学部を志望しておりまして・・・・」

 

それを聞いた担任の先生はようやく納得した表情で

 

「なるほど! わかりました。早慶の法学部とかなら、それは大変ですね。」

「だったら、指定校推薦に早慶はないので勧めませんが公募推薦もあります。」

「合格するために必死に受験勉強しているから、推薦なんて発想ないかも知れないけど、いちどキチンと検討して夏休み明けには結果を教えてください。」

 

ということでリモート三者面談は終わりました。

 

近くでリモート三者面談を聞いていた妻は動揺。

 

「早慶の法・商・経なんて夢見るより、確実な合格取れる方がいいんじゃない?」

 

早慶の法・商・経済学部の推薦はなく、早慶はそれ以外の学部ならあります。

ただ何より次男は合格目指して受験勉強しているので、それを突然やめさせるのはよくありません。

 

「今はね、次男が目指している所だけが本当の意味での受験競争があるんだよ。」

「自分の実力を試したいんじゃないのかな」

 

そんな言い方で妻の推薦捨てるのもったいないを納得させました。

 

"正々堂々、トップレベルの大学を受験して合格を勝ち取る"

 

次男の心意気に感心していた私ですが、そう言ってもやはり次男にも不安があることに気づきました。

 

担任に「推薦なんていりません!」とやってみた次男ですが、最近になって〇〇大は意外にいいトコだって聞いたよ等々の発言が増えてきました。

 

 

トップレベルの大学だろうが、Fランクレベルの大学だろうが学費に差は全くありません。

親の見栄や自己満足は全くないので、私はどこの大学でも正直いいのです。

 

次男には「別に無理して受験しなくてもいいんだよ」と言おうかどうか悩んでいます。

 

やはり次男は親の期待に応えたいというのがあるのではないかと私は感じています。

それは、長男が高校でドロップアウトしかけた時、まだ幼かった次男のいる前で不安や失望めいたコメントを耳にしたためなのかも知れません。

 

下の子は上の子のしてきたことをジッと眺めてきて、どうしたら親が怒ったり、親が喜んだりするのを知っているといいます。

 

スポーツ選手も次男、次女の方が出来がいいというのはそうゆう背景もあるのだと何かの本で読んだ記憶があります。

 

次男にくだらない親の見栄や期待を背負わなくていいと伝えたいですが、それが次男の頑張りの礎だとしたらと思うと少し悩みます。

 

下の子は親の注意・関心を集めるために良い子になろうとするといいます。

もし、その巷説が本当だとしたら次男の本音はどこにあるのだろうかと考える今日この頃です。