気づけば、秋。そして過去最高難易度のメンテナンス作業 | ツォイスの庭の飯太鼓

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欧州型HOゲージで遊んでいる話を中心にして何か呟いてみます

 皆さんこんにちは。

 

 散々暑かった夏はどこへ…という感じですね。涼しくなった途端に時間の流れも速くなった気がします。

 

 さて、ブログの更新を放置している前後で毎度おなじみ鉄道模型を買ってきました。

 

 毎度おなじみではないのは、Lemacoの高級鉄道模型だということです (中古車ですが)。

 

 

 スイス国鉄 Re 4/4 i TEE塗装です。ブランドはLemacoですが、メーカーはマイクロキャスト水野の製造によるもので、大変出来が良いです。

 

 

 台車も非常に凝った作りとなっており、軸ばねには本物のばねが使われており、車軸が動くという、まさに高級模型といった作りです。

 

 その代償として、どのようにメンテナンスをしたらよいのか、いまいち分かりません。基本構造はモーターの回転をMPギアで伝達して車輪を回すという、日本型模型としては極めて普通の構造です。台車の分解方法がわからない…。

 

 欧州型鉄道模型ばかり触ってきたので、MPギアの構造さえよくわかっていません。せっかく大枚を叩いて手に入れた模型を下手にいじって壊すのも怖いとあって、悶々とした日々を過ごしておりました。

 

 

 というわけで、万が一壊してもいいようにスペアとして、某所に流れていたRe 4/4 iの下回りを入手いたしました。

 

 なんでこれが流通しているのか不明ですが、おそらくメーカーの予備在庫からの流出品だと思われます。

 

 と、さらっと書きましたが、廃業したメーカーが作った量産製品でもない模型の足回り「だけ」都合よく出てくるなんて滅多にありません。量産メーカーと違い、故障した場合の予備パーツなんて概念はありませんので、ある意味これはチャンスと有無を言わさず買ってきました。

 

 

 やっぱスペアという気持ちもあって気が楽です。あれこれいじり倒した結果、ようやく台車の構造がわかってきました。

 

 まずは台車を外します。あれこれ台車を覗き込んだ末に、集電シューを固定している透明な樹脂製のネジを見つけ、これを外すことで台車と下回りが外れることがわかりました。

 

 言うは簡単ですが、あれこれ苦戦しながらようやく台車が外れました。

 

 

 外した台車を見てみますと、このようにMPギアが使われています。

 

 

 さらに試行錯誤しながらギアボックスなど分解を進めます。ずっとメンテナンスされていない模型ですから当然グリス切れを起こしています。TRIXのグリスを塗布して再度組み立てていきます。

 

 

 と、こんな塩梅で両側の台車を外し、グリスを塗布して再組立てしていきました。今までのレストアの中で一番大変でしたね…。

 

 そう考えると、量産メーカーの模型は例外はありますが何だかんだ言ってメンテナンスしやすいんだと思いました。

 

 最後、試走させてみると滑らかに走るのですが、どうもモーターの位置がずれていたようで、カーブに入るとポールジョイントがカルダンボールから外れてしまいます。

 

 モーター位置を微調整して、カーブでもジョイントが外れないかチェックしてレストア終了です。

 

 

 この手の真鍮模型は交換部品なんて基本望めないのですが、今回スペアパーツが手に入ったことと、レストア方法を研究できて大変満足です。