ミッショントラブルで相談に乗ることになりました。

ゼロゼロソフテイル-ともだちの
友人のモンキーです。マフラー以外のエンジン関係はノーマルです。

症状はちょっと変わっています。
走っているとすごい音がすることがある、というものでした。実際にはたとえばエンジンをかけずに、ニュートラルでバイクを押し引きしていても静かなのですが、バイクを左に傾けると「カラカラカラ」と大きな音が出て1速か2速に入ってしまいます。まっすぐにさえしていれば問題はなさそうですが、そうも言ってられません。

想像するには、ミッションのどこかの軸方向のガタが大きくて、正しい位置で保持できていないような感じでしょうか。ウェブで検索しましたが見つかりませんでした。マフラー以外はノーマルなのでそれほど大きな問題が発生するとは思えないのですが・・・

とにかく前後スプロケット、チェーンのあたりを見ましたが、問題なく、音には関係ありませんでした。ミッションが怪しいですがその前に右のクラッチカバーをあけてみます。

ゼロゼロソフテイル-かとり
夏、屋外の整備には欠かせません。ただし、可燃性のものを扱うときは要注意です。

ゼロゼロソフテイル-オイルをぬく
マフラーを外して、エンジンオイルを抜きます。

ゼロゼロソフテイル-キックペダル
キックペダルを抜きます。ここの10mmは緩めるだけではいけません。ボルトを外すとアームごと外れます。

ゼロゼロソフテイル-クラッチケーブル
クラッチケーブルを外すにはステアリングネック付近のアジャスターでケーブルを緩めないといけません。10mmのスパナが2本要ります。

ゼロゼロソフテイル-8mmたち
クラッチカバーのボルトを外します。メガネで緩めますが、ソケットレンチ(8mmで9.5sq)は頭が大きいのでディープソケットみたいなのが便利です。僕はたまにしか使わないのですが赤いグリップのちょうどいいのを使います。

ゼロゼロソフテイル-クラッチカバー
関係しそうなのは全部はずれました。あとはプラハンで周りをコツコツ、音が変わるまでたたきます。

ゼロゼロソフテイル-ボルトたち
クラッチカバーをとめていたボルトはずいぶんいろいろと長さがあるようです。

ゼロゼロソフテイル-ステップ
実はステップを取り付けているボルトも緩めないと外れませんでした。スタンドもこのボルトが支えているので一人で作業するのは難しいです。

ゼロゼロソフテイル-はずれました
無事にクラッチカバーがはずれました。外れるときは抜いたはずのオイルもちょっと出ます。ガスケットも破れます。内側は思ったよりぴかぴかでした。

ゼロゼロソフテイル-ドレンボルト
さっきオイルを抜いたドレンボルトを戻します。クラッチカバーがないとドレンボルトの内側が丸見えです。

ゼロゼロソフテイル-終わり
今日の作業はここまでです。
クラッチを軸方向にゆすると、かなり大きなガタがあります。3mm以上、しかもクランクのベアリングの外輪とクランクケースの間でガタが出ているように見えます。(気のせいであって欲しい)ところが、バイクを押し引きしてみても車体を傾けたときにミッションから発生している音はこのあたりのガタとは関係ありませんでした。

ということは、クランクケースを開けるしかないような気がします。そこまでするなら、中古エンジンを手に入れたほうが早くて安いでしょう。一旦友人に持ちかけてみます。

このページをごらんの方で同じ症状をご存知の方は教えてください。




ゼロゼロソフテイル-ステップ
モンキーで気になっていたのは太いステップです。どんくさいのでスッキリしたものに換えました。

ゼロゼロソフテイル-ハーレーステップ
そこらへんのステップじゃありません。ハーレーのノーマルステップです。ロゴ入り。
でもサイズが合わないので先っちょにナットをつけたり、幅方向にワッシャーを2枚つけたりして工夫しました。接着剤はセメダインのスーパーXです。

ゼロゼロソフテイル-結構複雑
ピンの固定もノーマルでは再利用しにくい割りピンですが、Rピンにしました。これで素手でも分解可能です。スプリングはノーマルがバッチリあいました。


ゼロゼロソフテイル-すっきり
モンキーのステップがほっそりすると上品さが出ます。余っているノーマルを流用するのはおすすめです。
実はマフラーを黒の耐熱塗装していたのですが、手を抜いたのではがれていたのです。

ゼロゼロソフテイル-外したところ
特に後ろ側のエキパイはもうハゲハゲです。

ゼロゼロソフテイル-こもの
マフラーを外すには慣れると15分ぐらいです。このぐらいの小物が出ます。たぶんあのC型リングが難しいですが、慣れればプライヤーで一発です。

ゼロゼロソフテイル-工具
使った工具たち。ユニバーサルジョイントのソケットはハーレーの後ろ側のエキパイの下側のナットを外すためだけにある、と言っても過言ではありません。必要です。

ゼロゼロソフテイル-サイレンサーの中身
サイレンサーの中身はこうならないと見えません。ちょっとひしゃげた鉄板が見えます。あれを外すとフルパワー仕様になるんでしょうか。

ゼロゼロソフテイル-塗装
サンドペーパーでエキパイの古い塗装を落としましたが、表面はざらざらです。ステンレスなのにところどころ錆びています。まあきれいに洗って、脱脂して、ソフト99の耐熱塗料で塗りました。玄関に上手にぶら下げて乾燥させています。

ゼロゼロソフテイル-ひみつじぐ
エキパイをぶら下げるのに、空のガチャガチャのカプセルと荷造り紐とSフックを使っています。こういうところがサンデーメカニックの醍醐味です。

ゼロゼロソフテイル-ガスケット
サイレンサーと連結管の間のガスケットはまたしても自作です。100円で12個ぐらい入っているスチールウールをちぎって鉛筆大に伸ばして、

ゼロゼロソフテイル-連結管
サイレンサー側にうまくねじ込めば何とスッキリ。

ゼロゼロソフテイル-組み付け
エキパイが乾いたので取り付けようとしましたが、まだ半乾きでした。

ゼロゼロソフテイル-あと
見えにくいですが、表面にまいたバンダナの型がついてしまいました。Cリングを入れるのにバンダナをつかんで入れたのがまずかったようです。

ゼロゼロソフテイル-完成
何はともあれ完成です。サイレンサーは前のままです。エキパイはきれいになりました。これから走って熱を入れて本当の完成です。白い煙が出て楽しい瞬間でした。今度は脱脂をしっかりしたのではがれないといいなあ。