②【大切な荷物が壊された!】
物損クレーム交渉の仕方
前回から少し間が空きましたが、
今回は物損クレーム交渉がテーマです。
一度でも引越の見積もりを取られた方は、
引越会者のこの言葉を聞かれたことがあると思います。

「当社は万全の保険でお客様のお荷物、ご自宅をお守りいたします!」
「家財道具に○○○万円、家屋の補償に○○○万円、第三者の障害は○億円!」
いかがですか?
どこの引越会社の営業マンも同じような事を言ってませんでしたか?
皆さんの中には、
「それなら安心ね!」って、思われた方も多いはず。
さて、実際に引越を終えて数日後、
①「新居のこんなところにキズなんて無かったのに・・・」
②「箱を開けたら大切なセットの食器が割れてる・・・」
③「PCの調子がおかしいなぁ・・・」
④「あの荷物が無い!!」
⑤「大事な婚礼家具にキズがついた!」
②について引越業者は、
「セット物の破損は現物のみ補償することが約款に書かれてある筈です」
と言って、少額の示談を申し出てきます。
③のPCや電化製品の不具合も、
「家電製品の内部故障は補償対象外です。」
と言われるはずです。これも小さな文字の約款に必ず書いてあります。
④の荷物が無いことに対抗するために、
引越業者は引越完了後に必ず空車確認をさせます。
全部降ろし終わった事を目で確認させるわけです。
基本的には②③は約款に書かれているのでどうしようもないのです。
④についても、その時にキチンと確認しないと後の祭りです。
しかし①は荷物搬入前、必ず引越業者と一緒にキズの確認をすることで
大きく状況が変わるのです。
その際、写真を撮るのも良し、付箋を付けるのも良し。
引越業者が確認をした箇所だけが免責されるのです。
っていうことは・・・わかりますよね?
これを逆手に取る方法もあるのです。
当然合法ですのでご安心ください。
基本的にはこんな感じの補償なんです。
中には親切に対応してくれる引越業者もあるかもしれませんが、
これは極めて稀なケースです。
⑤についても基本は同じです。
一般的にはこの対応が一番多いのでしょうね?
その際の引越会社の常套句はコレです!
「1万円で御示談頂けないでしょうか?」(笑)
これは足元を見られています。
2万円出して家具の修理をするより、1万円渡してる方がこの人は喜ぶだろう。。。
って感じなんです。
おかしいと思われる方も多いでしょう。
「アレッ??保険に入っているんじゃなかったの?」って思いますよね?
実は引越会社が加入している保険は非常に特殊な保険ですので、
使えば使うほど翌年の保険料率がハネ上がります。
自動車保険を使うと翌年の保険掛け金が上がる仕組みと同じですね。
ですから引越会社は保険を使うことをハナから考えていません!
高額且つ個人交渉ではない(法人取引先)案件で、
年に数回使うかどうかです。
要は、新築マンションの一斉入居を受けた業者が、
マンションの修繕費が多額になる場合などです。
これは後日お話しますが、マンションの入居管理を受けた引越業者は、
入居集中期間はほとんど全てのキズの責任を取らされます。
個人で引越する方がつけたキズ、家具家電の配送業者がつけたキズも・・・
その現場を押さえないとマンション管理会社に対して抗弁できないのです。
マンションの一斉入居が儲からないのはこんなことにも理由があるのです。
少し話しがそれましたが・・・
実際に引越しをするとなると引越代金ばかりに目が行きがちですが、
約款の説明を受けたり、万が一の物損に備えて補償対象外の項目を契約書に明記させたり・・・
特にPC等はご自分で運ばれた方がイイ場合が多いのです。
引越前に何度も新居へ行きますよね?
その時に持って行って下さい。
あとでイヤな目に逢うこともなくなりますから。
そんなことにも十分に神経を注いでくださいね!
では、万が一の交渉は?
少し難しい話ですが、
万が一、皆さんがキズをつけられたことで引越業者と話し合いをするなら・・・
キズが付いてるじゃないですか!って不法行為責任を問うのではなく、
キズをつけないという契約通りの役務を提供されていない!
って、不完全履行の流れで話を進めてください。
どこが違うかって??
不法行為はお客様に立証責任があります。
つまりキズがついた(物が壊れた)ことについてお客様側に証明する義務があるのです。
そんなことできますか?
一方、不完全履行では、立証責任は債務者側(この場合は、
キズをつけない引越を提供する債務を負う引越業者側)にあります。
でも、お互いにそんなこと出来るわけないですよね?
だったら引越業者に義務を負わせる方法で交渉してください。
そのためにも、
こんな方法だったからキズがついた!
って証拠を残すことです。
上にも書いたように、
写真を撮るなり付箋を付けておくなりすることをオススメします。
あとは、どこかからの紹介客であるなら、そちらへ泣きつく方法も効果があります。
不動産販売会社、マンションデベロッパー等々。
もちろん、弊社からご紹介させて頂いた場合も、
同じように(イヤ・・・それ以上に)プロの目線でアドバイスしています。
まとめとして、
見積もり時点で万が一の補償内容を確認し契約書に明記させる。
引越しの当日も確認作業が大切。
何かがあってからでは遅すぎますから!
どんなことでも事前の準備が大切です。
今回は長くなりました。
まとめようと思っても、あれもこれもって書きたくなりますので。。。
そのために不定期ですが、引越業界の裏話もお伝えしていきますので。
ちなみに前回はこんな記事でした。
①【大雨の引越を避けるには?】
http://ameblo.jp/zeroyenglp/entry-10891830270.html
これからの季節にイイ情報かな~って思いますので、
良かったらついでに読んでみてくださいね!
皆さんが実際に引越業者との交渉でお困りなら、
以下のホームページの『お問い合わせ』から
メールにてご相談ください。
もちろん相談は『0円』ですのでご安心ください!