『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のブログでも書きましたが我が生涯映画ベスト10にランクイン間違いない作品。それが本作『マッドマックス2』

 

好きな映画はなるべく繰り返し観ないようにしていますが(多少でも新鮮さは残しておきたい)、最新作『マッドマックス:フュリオサ』公開の現在こそ、その封印を解き放つ時(他にも理由あったんですけどね...)。

 

ということで円盤引っ張り出し、数年ぶりの『マッドマックス2』。さあ...楽しませてくれよ!!

 

※けっこうネタバレ有り。ご注意下さい!!

 

 


(1981年公開 上映時間 1時間35分 監督 ジョージ・ミラー)

 

  ストーリー

 

2つの大国間で勃発した大戦により、世界は荒廃。法と秩序は無くなり、枯渇した石油をめぐり、凶悪な暴走族が砂漠と化した地を暴れ回っていた。

 

燃料を求め彷徨っていた元警官のマックスは、製油基地を守る住民と暴走族の抗争に遭遇。ガソリンと引き換えに住民たちに協力するのだが...

 

  感想

 

「レヴェル(レベル)がちげぇえんだよ(違うんだよ)!!」(by 外道)

 

何度観てもケタ違いの面白さ。これ観てない人、ホント人生損してる(個人的感想)

 

他の数多の世紀末作品と比べ物にならない、本作だけが持つ凄みと緊張感。なんつぅかすべてがホンモノっぽい。というか、もうホンモノ。

 

荒涼たる大地で、凶暴なヒャッハー暴走族たちが他の人間を狩る無法世界。マンガチックな本設定をここまで現実味のある映像で表現した映画は本作をおいて他にないでしょう。だって、観ててコワいんだもん!!

 

この現実感はあの「デスロード」でも再現できなかったこと。イモータン一味や砦のアレコレって、設定・表現含めてかなりゲームぽいんですよね...

 

本作は話の核である製油所を実際に建造(そして爆散)。籠城戦のアイディア・表現をモリモリと盛り込み(バスの門、火炎放射器etc)住民たちのアレコレなキャラ・服装含め、実存感ハンパなし。

 

もちろん凶暴改造車たちも多数参戦。人間を括り付けたあのマシンを初めて観た衝撃といったらもう!!

 

 

本作は間違いなく、後世のクリエイターたちに多大な影響を与えた作品ですが、いま観ても新鮮と思える個人的ツボを4つほど。

 

①ライバルキャラがNO2

 

マックスと何度も死闘を繰り広げる敵キャラは、敵ボスのヒューマンガス様ではなく、その右腕格ウェズなんですよね。

 

 

普通ならウェズは終盤退場して、強キャラ感ハンパない、ヒューマンガスとのラストバトルになると思うんですが、なんとこの関係は最後の最後まで。この展開、他の作品でもあんまないのでは??

 

②ボスキャラのあっけない最期

 

マッドマックスシリーズあるあるの気もしますが(トーカッターやイモータン・ジョー)、いやもうマジで呆気ない。最初は物足りない気もしますが、妙にリアリティ感があってなんか好き♪

 

③役に立たない味方陣営

 

最大の見せ場である、トレーラーVS暴走車軍団との大攻防戦。

 

トレーラーにはマックス以外、製油基地の志願兵(?)の皆さんが乗り込んでいますが、これがほとんど役立たず。最初に観た時「これじゃマックスヤバいんじゃん!!」とマジで心配したほど。

 

いわゆる決死兵なので、ヒロイックな見せ場を用意してもいいと思うんですが「現実はキビシイ」と言わんばかりのあららな最期。こーいうとこ含めてリアルなんだよな...

 

④悪役ウェズのヒーロー表現

 

美少年をシートにはびらせ、凶悪ビジュアルというインパクト大のウェズ・ジョーンズ(これ以降のマンガで似たキャラ多数みた気が...)

 

マックスとの死闘は当然として、ウェズには見せ場がタップリ用意。特に勢い余って製油所に取り残された場面はマジ最高。

 

絶対絶命のピンチを、とんでもない身体能力で危機を脱する姿はまさにヒーロー。徹頭徹尾の悪役がこんなカッコよく脱出するってみたことないっす♩

 

 

 他にも本作は、それまで見たことのないフレッシュなアイディアがテンコ盛り。それがなんと上映時間95分という高密度。

 

もちろんマックスは最高にカッコよく、やっぱメルギブなんだよなと今更ながら思う次第。口笛を吹いてアピールする仕草なんて鳥肌モン。

 

そして相棒格のジャイロ・キャプテン!

 

 

コミカルなんだけど決める時はキッチリ決める。しかも意外と義理堅く、あの無感情なマックスがジャイロに対し、最後は思わず笑み浮かべちゃうシーンはちょっと感動したりして。

 

あと素晴らしいのが音楽。これがまたメチャクチャよいんです!

 

あの重厚かつ凶悪なカッコよさ。このサントラで運転すればアナタの軽自動車もインターセプターや巨大トレーラーに早変わり。ブライアン・メイの音楽がやっぱマッドマックスなんだよな〜

 

ぶっちゃけ本作の魅力はまだまだ語りつくせません。CGが無かった時代だからこそ出来た、ホンモノだけが持つオリジンにして最強・最高のマッドマックス。マジで奇跡の作品です!!

 

 

 

 

リバイバル上映してくれないかな。もちろん大劇場

 

満足度 100点