生涯映画ベスト10を挙げるとして、ランクイン間違いない作品。それが『マッドマックス2』(あと『ゾンビ』)。
冒頭から最後まで、世紀末リアル北斗の拳ワールドにどっぷり浸れる、血沸き肉躍る唯一無二の大傑作。まさに愛すべき神作品。
でも公開当時、劇場に行かなかったアホなおれ。
リベンジを果たすべき、劇場に足を運んだ次作『マッドマックス/サンダードーム』。しかしコレが期待を裏切る大凡作(いま観たらそこそこ楽しめます)。なぜ「2」を行かなかったのか。激しく後悔したもんです。
それが約30年もの時を経て、公開されたのが本作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
『マッドマックス:フュリオサ』の公開に伴い、マイコレクションBDで再視聴。さあ...楽しませてくれよ!!
(2015年公開 上映時間 2時間 監督 ジョージ・ミラー)
ストーリー
核兵器による大量殺戮戦争後の荒廃した世界で、恐怖と暴力により民衆を支配するイモータン・ジョー。
成り行きから、ジョーへの反逆を企てるフュリオサと行動を共にすることになった元・警官マックス。彼らは美女たちを引き連れ「緑の地」への逃走を開始する。
感想
本作を劇場でみたときの多幸感。そりゃトンデモなかった♩
荒野を疾走する、暴力的な改造車を大量にみられるだけでも満足しちゃうのに、それが全編ぶっ通してでどう撮ったかわからない凄まじいカーアクションのオンパレード。しかもお子ちゃま考えないバイオレンス大全開!!
主人公マックス、フュリオサも100点満点。
メルギブでないのは残念でしたか、トム・ハーディに違和感なかったのはウレシイ誤算(30年という年月もありますが)。タフなアウトサイダー感を醸し出し、世紀末をサバイブするマックス・ロカタンスキーそのもの。
そして実質的な主人公フュリオサ。彼女のカッコよさといったらもう...
マックスと同等な実力を持ちながら、愁いを持つ美形(坊主頭が美しい♪)そして故郷に思いをはせる繊細な内面をシャーリーズ・セロンが完璧に体現。
そんな二人が最初は敵対するも、徐々に互いの実力を認め合い共闘するという、大好きプロットがサイコーな出来で仕上がってる。これだけでも大・大満足!!
さらに敵側の魅力的なキャラクターたち。
イモータン・ジョー、人食い男爵、武器将軍。まるでショッカー幹部のような造形&ネーミングセンス。彼らの大暴れをもっともっと観たかった。うーんステキだ。
上映時間2時間があっという間に終わる、まさに真のジェットコースター・ムービー。これこそ自分が観たかったマッドマックス。
生きててよかった。待っててよかった。ジョージミラーありがとう!!
...でも『マッドマックス2』には及ばないんです。ここまでやってくれたのに。
『2』はオリジンであり、初体験のフレッシュさがあるのは仕方ないことですが、敵側のヒャッハー部隊がどうにもこうにも。
個性的で暴力的な世紀末ファッションに身を包んだ、カッチョよい『2』ヒャッハーたちと違い、『デスロード』は坊主頭で上半身裸白塗りの無個性「ウォーボーイズ」。ぶっちゃけカッコ悪いし、ここだけは個人的にマイナスポイント。
とはいえ、似たキャラ出したくないでしょうし、作品満足度からいえば些末なことなんですけどね。
もちろん久方ぶりの観賞は大満足。忘れていた部分もちょいあったし。
特に後半参加の「鉄馬の女たち」。登場時はあーこういうのいたなぐらいだったのが、女性アマゾネス(大半が高齢)の皆さまには、今回ウルッとさせられることに。
ウォーボーイズの大部隊に恐れを微塵もみせない彼女たちの奮戦ぶり。バイクに乗った二人なんてほぼ生存率0%なのに...その気高さにぐっときちゃいましたね。
細部のディテールまで徹底し、世界観にどっぷり浸かり、最高のキャラとストーリー、そしてガチアクションのつるべ撃ちを大画面で体感する。こーいう映画がワタシは大好きなんじゃあ!!(絶叫)
『マッドマックス:フュリオサ』絶対行くぜ!!
満足度 95点
※メイキングでシャーリーズ・セロンが女性キャスト陣と一緒に記念撮影した写真。彼女は一番端で満面の笑顔を浮かべていた。
こんな破格の美人だけど、いい人なんかもと勝手に思いました。どうなんだろ。