2024年1月26日。ついに劇場公開となる『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』。
個人的に色々思うところがあった本シリーズですが、正統続編完全新作というのは強烈無比。コレ観に行かない選択はないしょっ。
しかも、ガンプラ界も空前のSEEDバブル(バンダイ再生産)。まさかあの三馬鹿(カラミティ・レイダー・フォビドゥン)を手に入れる日がこようとは...いや~生きててよかったマジで。
そんなSEED熱を高めるべく(&復習)視聴したのが、本作『機動戦士ガンダムSEEDスペシャルエディション』三部作。TVシリーズ全50話をギュギュっと約90分×3本にまとめた総集編。
(放送期間/2002年10月5日~2003年9月27日 監督/福田 己津央)
ストーリー
ザフトと地球連合の開戦から11ヵ月。
中立国オーブの資源衛星ヘリオポリス。コーディネイターの少年キラ・ヤマトはコロニー内に侵入したザフトによるガンダム奪取作戦に遭遇。ザフト兵となったキラの親友、アスラン・ザラと再会する。
巻き上がる炎の中、4機のガンダムが強奪。キラは残された機体「ストライクガンダム」に搭乗するが、クルーゼ隊のMSジンが強襲する。
キラはその才能と突出したストライクの機体性能でジンを撃破。友人たちと再会したキラは新型艦アークエンジェルに乗艦。コロニーから脱出を図ろうとするが...
感想
ガンダムファンの小生ですが「SEED」放送時、アンチ的見方をしていた一人。本作は「新しい世代に向けた、新たなスタンダードとなりうるガンダム」というコンセプト(20年前)で制作されたワケですが...
もろ「ファーストガンダム」を意識したストーリーライン(前半)、コテコテ装備なMSデザイン(羽の生えた量産機って...)、少女マンガの如き美形キャラのオンパレート(目玉デカ過ぎ)、そして薄っぺらい人物描写(あくまで個人的)「こんなんガンダムじゃねぇ!!」という思いを強くしたもんです、ハイ。
当初はけっこう拒否反応があったキャラデザ
なんで総集編三部作の第一部(第1話~第21話)は、「SEED」ネガ部分が大半な印象。ただ序盤のガンダム強奪の件は「他人事であった戦争が突然、自分たちに降りかかってきた」感がリアルに伝わるグッドエピソード。
「SEED」ならではの良さが出るのは第二部(第22話~第40話)以降。ファーストのオデッサ作戦というべき「オペレーション・スピットブレイク」から、MS戦のダイナミックさ、活劇としての面白さが際立ってくるんですよね〜。
地球連邦・ザフトMSの大量出陣。「あべし!ひでぶ!」スプラッター描写に戦慄のサイクロプス。そして新型機フリーダムの段違いのカッコよさ!!
泣き虫主人公キラが、本格的に覚醒するのもこの辺り。全ガンダムシリーズを見渡しても、最強MSパイロットの一角、スーパーコーディネーター・キラ・ヤマトの降臨。
Seed覚醒。自分的にキラってここからのイメージ
さらに続けざまのオーブ大攻防戦。ここで初登場するのが「SEED」でもっともエキセントリックな三人組オルガ・クロト・シャニ。
悪役ヅラがサイコーな三馬鹿。「滅殺!」
自分の「SEED」好感度上げたのは、まさしく彼ら。搭乗するMSは個性的だし、なによりその目的が敵の破壊・職滅のみと、清々しいほどの悪役ぶり。
実は使い捨て確定の、悲しい宿命を背負った少年たちですが、本編では徹頭徹尾凶キャラの敵役。ザコキャラではいたかもしれませんが、主人公に肉薄する実力者で彼らみたいなのはガンダムシリーズであまりいない気がします。ホント大好きな連中♪
そして最終決戦である第三部(第41話~第50話)。艦隊戦・MS戦・そして互いの職滅も辞さない禁じ手の応酬は、いま観てもかなり盛り上がるエキサイティングな内容。
ただ良くも悪くも、本作後半はスーパーロボットアニメ展開の印象が…
互いに相容れない敵味方に分かれた主人公たちが、どのような運命を辿るかと思ったら、なんと第三勢力つくって仲良く共闘〜大決戦。これには放送当時ビックリしました。そんなんアリかと。
さらに地球連邦(というかブルーコスモス)を完全な悪役にロックオン。キラたちを応援するしかない勧善懲悪ストーリーは、オムライス的お話と言えなくもないでしょう。
ただ、今となってはケレン味たっぷりで面白い。これでいいじゃんと思います(アッサリ)。
とはいえ、全50話を約90分×3本はかなり無謀。掘り下げできないキャラ、出番がほとんどないMS。緻密に練り上げられた世界観・設定も伝わりにくかったのは残念。
ダイジェスト的に観直せましたが、さすがに作品が可哀そう。せめて120分×3本にしてあげたらと思います(今更)。
オーブ攻防戦・三バカの最期はTV放送版を観直そう!!
スペシャルエディション満足度 65点