気がつけばリモコン片手に延々続く、プライムビデオ・ザッピング。そんななか、ひと際目が引いたのが本作『ネイビーシールズ  ローグ・ネイション』。

 

戦争モノでなんと全編ワンカット。予告編でチラ見の感じは、低予算B級ムービーぽくハズレ臭漂う一本なのですが...

 

「究極の戦場疑似体験」なんて言われたら、これは観たい。絶対観たい!!

 

ということで、夜勤明けにさっそく観賞。さあ...楽しませてくれよ!

 

 

(2022年公開 上映時間/1時間37分 監督/ジェームズ・ナン)

 

  ストーリー

 

ネイビーシールズ/ハリス大尉(スコット・アドキンス)の部隊は、女性分析官ゾーイと共にヘリコプターでテロリスト収容所「黒い島」に着地した。

 

囚人のマンスールは実業家だが、テロ組織に協力した容疑で収容されていた人物。彼を米国に移送するだけの簡単な任務のはずだった。

 

しかし、収容所は武装テロ集団の急襲を受け、ヘリコプターは爆破される。逃げ場のないハリスたちの戦いが始まる。

 

  感想

 

思わず一気見。いや面白かった!!

 

本作は「イージーな任務なはずが、突如敵の急襲を受け、さあどーする!?」という、実話でしたら別ですが何を今更的なプロット。しかし、ワンカットという手法がフレッシュな気分で観させてくれるんですよね~

 

やってる事は同じでも、リアルタイムで進む本作の臨場感はまさにダンチ。しかも貧相な収容施設が、逆にリアリティを増すという、まさにパラダイムシフト(言い過ぎ??)。

 

またネイビーシールズ、テロリストキャラ、双方イイ面構えの奴らばかり。仲間の散り際はなかなかカッコよく、ヒロイックな演出もけっこう好み♪

 

 

肝のワンカットのアクション場面は、優作サンの「遊戯シリーズ」を彷彿させますが完全に上位互換。リアリティというより、飽きさせない創意工夫を随所に感じられ、「低予算だけどヘッポコ大作なんぞに負けてたまるかオラァ!!」的な作り手側の熱量がビンビン感じさせてくれます!!

 

 

あとワンカットを主人公側、敵側に交互に視点が移る手法は非常に感心。これは分かりやすいし便利だわ。

 

とはいえ、これはけっこうズルいところもあり、絶対絶命的な主人公視点から敵側視点に移すことにより、ピンチを帳消し(あれれ? どこ消えたアイツ??etc)にするという荒ワザも可能してるんですけどね...(^_^;)

 

正直、リアルな戦場体験映画とは思いませんが、それっぽい気分にはさせてくれる本作。他にも実写版メタルギア的スニーキングのドキドキ感や、テロリストが若い兵士を人間爆弾にしていく過程を最前列で観る恐怖体験が出来たりと、好きな人には間違いなく刺さるそんな映画。

 

 

低予算でも面白いものを作ってやろうとする心意気。だからB級映画は止められません。

 

 

 

満足度 70点