山崎貴監督が新作ゴジラを撮ると聞き、ガッカリしたのは自分だけではないでしょう。
思い出されるのがあの『SPACE BATTLESHIP ヤマト』。大プロモーションに主演はキムタク。その力の入れようにリアルタイムのヤマト世代としてかなり期待していましたが、結果はマジでヒドイ出来。
その後『STAND BY ME ドラえもん』の酷評もあり、個人的には完全にブラックリスト。あの傑作『シン・ゴジラ』の後に、このヤマザキ(失礼)じゃ爆死間違いないと思っていたワケですが...
しかし、公開後に聞こえてくるのは、まさかまさかの賞賛の嵐!!
『ゴジラ −1.0』。怪獣映画そしてゴジラファンの一人として、コイツは劇場で確かめるしかないでしょう。
(2023年公開 上映時間/2時間5分 監督/山崎貴)
ストーリー
特攻兵の敷島は大戸島の守備隊基地に着陸するが、恐竜のよう生物「呉爾羅/ゴジラ」が襲撃し、整備兵たちのほとんどが殺される。
終戦後、敷島は日本へ帰還するが、東京は焼け野原と化し、両親は亡くなっていた。人々が日々を懸命に生き抜いていく中、敷島は空襲で両親を亡くした典子、そして赤ん坊の明子に出会う。
機雷撤去作業の仕事に就き、典子たちと共同生活を始める敷島。
しかし、米軍による核実験で巨大化したゴジラが東京に上陸する...
感想
よかった...マジでよかった『ゴジラ −1.0』
ネタバレ厳禁の自分でも「コワいゴジラ」ぐらいの情報は耳に入っていたワケですが、これが予想を上回る恐怖と迫力。
過去の邦画ゴジラ作品のクオリティを知る身としては、冒頭の守備隊基地襲撃時のゴジラにまず衝撃!!
整備兵を嚙み殺す、そのあまりにリアルなモンスター然とした暴れっぷりは、(ジェラシックパーク初観賞時)Tレックスにヒビった記憶がフラッシュバックするぐらい。小っちゃい子供がみたら、泣き出すこと間違いナシ。
この大きさ(全長15m)でコレなのに、核実験後のゴジラ(全長50m)が出てきたらどーなってしまうのか。期待感がハンパなくなったワケですが、これが予想以上のクオリティ。
デカいコワい。まさしく荒ぶる人類最恐の敵!!
その生々しい生物感と相まい、まさしくいま目の前にゴジラが現れた恐怖と畏怖の念。ゴジラ1作目(1954)を公開当時に観た人たちは、こういう気持ちになったのではと思わせるほど。
そして、あの背びれガツンガツン。まさしくファイナルウェポン放射能火炎!!
映像だけならチョーカッコいいんですが、映画に没入している身としては破壊兵器以外の何者でもなし。こいつもホントにスゴかった!!
長い、演技が大げさと言わているドラマパートも個人的には問題ナシ。過去の邦画ゴジラはもちろん、「モンスター・ヴァース」シリーズの『GODZILLA ゴジラ』作品より、格段に面白いし感情移入しやすかったかと思います。
ただ終盤のゴジラ戦が、あまりに予想通りの展開で、サプライズ感無かったのは残念。でも、ここまでやってくれたんだから、まーいっか!!
モンスターパニックとしても一級品だった本作(オンボロボートをゴジラが追っかけまわす件なんてサイコー♪)。劇場スクリーンで観るのが楽しい、大満足の怪獣映画でした。
山崎貴監督...色眼鏡でみてスイマセンでした‼
満足度 85点
※これ観るとさらに反省。