ニチアサで絶賛放送中。スーパー戦隊シリーズ第47作目『王様戦隊キングオージャー』。

 

前作『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』がオモシロ過ぎて、本作はどーなるものかと思いましたが、これが杞憂に終わった大傑作。

 

 

特に第27話から始まった第二部は、スーバー戦隊とは思えない絶望的な戦いに加え、オジサンの胸にもズシンと響くエモーショナルな話の連発。

 

そんななか突如発表された『獣電戦隊キョウリュウジャー』コラボ回。

 

本編続きが待ちきれない身として「いまそんな横道お祭り回やる必要あんの?」などと否定的な気持ちもあったのですが...

 

なんとこれが劇場用作品すら超える、まさかのハイクオリティ回!

 

「 荒ぁれぇるぅぜぇ~! 止めてみな!!」

 

 

 

 

  ストーリー

 

宇蟲王ダグデドに、異世界に飛ばされたギラたちキングオージャー。

 

そこはデーボス軍が人間たちを蹂躙する地球。ギラ以外は変身できず、彼らにも危機が迫る。

 

そんななか、ギラたちはかつてデーボス軍を倒した青年たちに救われる。

 

彼らは獣電戦隊キョウリュウジャー。しかし、2年前に突然現れたダグデド率いるデーボス軍に「ブレイブ」を奪われ、変身出来なくなっていた...

 

 

  感想

 

チキューから異世界である地球に飛ばされたギラたちが、カルチャーショックのドタバタ劇の末、大味アクションであっさり解決...

 

そんなコラボ回あるある予想を見事に裏切ってくれた、今回の激アツ展開。

 

『獣電戦隊キョウリュウジャー』は第37作目のスーパー戦隊。今回視聴にあたり、第1話から4話まで観直しましたが、いま観てもかなり面白い。

 

 

 

 

名乗りや舞台設定、敵組織なんかは、モロ従来の戦隊シリーズですが、変身前の姿を各自知らないなんて斬新ですし、話を追うごとに彼ら自身が正体を明かし、本格的なチームになっていく様が、すごく自然でハートフル。人間ドラマがキッチリ魅力的なんですよね!!(脚本は三条 陸。流石です!!)

 

とはいえ、10年前の作品。敵組織はとっくに壊滅し、彼らが現役戦隊なのはかなり不自然な気がしましたが...

 

しかし、ダグデドが『キョウリュウジャー』の世界に直接干渉(敵組織デーボス軍の復活)した設定で、この辺のノイズはスッキリ解決。こーいうのマジ大事。

 

そして今回のキモは、タメにタメまくった演出。これがもうbraveヨカッタ!

 

前編第32話は、ほとんどのメンバーが変身不能。生身でしか戦えない危機感、追い込まれた人類のひっ迫した状況を描くまさかのシリアス展開。

 

そんな大ピンチから一週間後、第33話のキョウリュウジャー大復活の感動ときたら...

 

変身に必要なブレイブを取り戻すため、虐げられていた人々が立ち上がり、なんと「VAMOLA! キョウリュウジャー」を大合唱。

 

 

 

...もう涙ですよ、涙。大号泣。

 

10年前の主題歌が現在放送中の戦隊で大合唱され、オリジナルキャストが一人一人、かつてのヒーローに変身していく。


番組終了から実際に経っている10年という短くない年月、そして今回ストーリー上の2年という雌伏の時を経てからの連続変身。

 

特撮ファンの端くれですが、これだけの想いが込もった変身シーンはみたことありません。陳腐な言葉ですが、まさに感動。

 

 

もちろん、この後の激アツ戦隊バトルも大満足。ヒーロー同士の掛け合いはもちろん、各自見せ場をキッチリ用意。

 

とはいえ、キョウリュウレッド/キング、キョウリュウゴールド/ウッチーの活躍がみられなかったのはやはり残念(声だけちょこっと登場)。

 

特にキングは歴代レッドのなかでも、存在感・カリスマ性が飛び抜けている逸材。彼とギラや他の王たちとの絡みはみたかった!

 

 

でもスケジュール的に難しいのはスゲーわかる

 

 

ただ、今回コラボ回はキングオージャー本編にガッツリ関わっていたので、キョウリュウジャー再登場はあるのかも。次回こそキングたちの雄姿をリアタイで観たいものです。

 

話の整合性をキッチリ整え、各キャラクターたちを生かした上でのクロスオーバー。サブキャラまで登場させる細かな配慮。どちらの戦隊にもリスペクトと愛が込められた、まさにファンが観たかった理想的なコラボ回。

 

なんつうかもう…感謝の言葉しかありません。ありがとう東映!ありがとうスーパー戦隊!(ライダーもっとガンバってくれ)

 

 

新キャラ、プリンスもヨカッタ。生身アクション凄すぎ!!

 

満足度 85点