アマプラ待ちしていた作品の一つ、それが本作『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』
思えばDBが再始動した『ドラゴンボールZ 神と神』から数えて4作目。どの作品も一定のクオリティと面白さが担保された、満足度の高い本シリーズ。
大好きなピッコロさん、近年はイマイチな扱いの悟飯を主軸に、懐かしのレッドリボン軍+人造人間が敵役と、強さのインフレを抑えた、いかにもサイドストーリーちっくな本作。
(2022年 上映時間 1時間39分 監督:児玉 徹郎)
ストーリー
かつて孫悟空によって壊滅させられた悪の組織「レッドリボン軍」が復活。天才科学者・Dr.ゲロの孫であるDr.ヘドは、人造人間ガンマ1号とガンマ2号を誕生させ、リベンジの機会をうかがっていた。
不穏な動きをいち早く察知したピッコロはレッドリボン軍基地へと潜入。娘のパンを誘拐された孫悟飯も、基地へとおびき出されるのだが...
感想
想像以上のピッコロさん大活躍。まさに正真正銘の主人公!!
自分は昔からピッコロ推しだったので、これはもー単純に嬉しい。実際、原作者の鳥山明氏も、一番好きなキャラはピッコロだと聞いてますし、やっと日の目が当たったかなと。
また敵役の人造人間ガンマ1号とガンマ2号も、思っていた以上に魅力的。
いかにも強者そうなデザインではなく、どことなくユーモラスな見た目に、チャーミングな立ち振る舞い。ぽっと出の新キャラでも、最後には好きにさせてしまう。これこそ、鳥山明ご本人が創り上げたキャラクターの真骨頂かと思います。
本作印象についてはどこか洋画っぽい、年齢層がちょこっと高めのテイスト。
特にスタート10分が、まるまるDr.ヘドとレッドリボン軍のパートだったのにはオドロキ(メインキャラは回想シーンのみ!!)。小さなお友達が退屈することより、どういう物語なのかをキッチリ説明する、非常にオトナの導入部。
また全編を彩る、重厚感ある音楽はかなりマーベルちっく(なんとエンドロールでも主題歌は存在せず)。作戦皆無のバトル一辺倒で解決するストーリーではないところも、DB過去作と比べてかなり異色。
ただ残念ながら...作品自体のパワーは過去三作品と比べると一段落ち。
特に前作『ドラゴンボール超 ブロリー』が、サイヤ人3トップ最高峰バトルの詰め合わせだったため、下位ランカーバトルに対する物足りなさはあったかも。
とはいえ、懐かし映像・設定もふんだんに登場し、「こんなんあったよな」とDBファンならノスタルジックな気持ちになるのは間違いなし。
ピッコロのカッコよさ、終盤ガンマ2号の激アツ展開、まさかのラスボス登場含め、個人的にはかなり楽しめた本作。
地球を守れるのはピッコロさんだと改めて実感(自由気ままなサイヤ人はアテになりません...)。
満足度 65点