映画の醍醐味の一つに「うわ~やられた」ってのがあると思います(当然、マイナスでなくプラスの方)。
これまで観てきた映画の経験値から導き出される、何となく予想されるストーリー展開。そんな浅はかな己の予想を、大きく斜め上にすっ飛んでいった時の快感たるや、まさにナチュラル・ハイ・トリップ!!
そんな合法的ドラッグに身悶えしまくり。それが本作『THE GUILTY/ギルティ』なのです!!
(2013年 上映時間 1時間43分 監督:グスタフ・モーラー)
ストーリー
緊急通報指令室のオペレーターであるアスガー(ヤコブ・セーダーグレン)は、今まさに誘拐されているという女性からの通報を受ける。
車の発進音や女性の声、そして犯人の息づかいなど、電話から聞こえるかすかな音だけで、彼は事件を解決することができるのか。
感想
本作はいわゆるワン・シチュエーション映画。
緊急通報指令室を舞台に、音や会話だけで事件解決に奔走するお話とくれば、一癖ある性格だが冷静沈着、人並外れた頭脳を持つ右京さん的イメージの主人公かと思ったのですが...
ところが、本作のアスガーときたら、かなりのやらかし者。
序盤はかなりテキパキと対応し、デキる感じにみえたのですが、途中からは迷走に次ぐ迷走。
本人はもともと現場サイドの警察官でしたが、とある事情があり、いまは期間限定でオペレーターをしている身。仕事の線引きをキッチリしておけばよかったのに、事件解決に執着して、どんどんドツボにハマっていくんですよね...
まあ、この辺りは「若い時は仕事でそーいうことあったよな...」(遠い目)などと思いつつ、テンション低めで本作をそこそこ楽しんでいたわけですが...
これがなんと後半に一転。まさに驚天動地の展開へ!!
軽いパンチだと思って受け流していたら、突然、ヘビー級の剛腕て殴りつけられたかのような衝撃。これ劇場で観たら、観賞後は全員無言だったんじゃないでしょうか。
人にオススメすることはあまりしないのですが、本作は例外。余計な情報は入れず、ノーガードのまま観て欲しい傑作です!!
ネトフリのリメイク予告みたら、何から何まで同じでビックリ。
満足度 80点