ウォータースライダー内に、どデカい刃物が置かれたら...さーてどうなる??
そんな悪趣味一点突破のホラー映画。それが本作「アクアスラッシュ」。
スプラッター要素満載のワクワクするネタですが(不謹慎)、あくまで殺しのバリエーションの一つ。使いどころも、本編で何度も使用できるとも思えません。
けっこう難易度高めの気がしますが、はたしてマトモな映画になるのでしょうか??
(2019年 上映時間 1時間12分 監督:レナウド・ゴルティエ )
ストーリー
卒業前に、あるキャンプ地を訪れた高校生一行。解放感ではしゃぎまわる生徒たち。
賞金のかかったスライダータイムレースが始まるが、スライダー内には巨大な刃物が設置されていた。 阿鼻叫喚の地獄ショーが、幕をあける。
感想
当然,過度な期待はしていなかった本作。
それでも、スラッシャーホラー的な殺人鬼が存在し、適度に若者を血祭にあげつつ、後半におまちかねのスライダー大切断、そして主人公と殺人鬼のファイナルバトルと展開予想していたのですが...
なんと本作はマジでスライダー大切断のみ!!(冒頭、いかにもスラッシャー的場面はありますが)。
登場人物は多数登場。複数のドラマがあるようでない、どーでもいい話が延々続き、殺人者は特定されないまま映画は進行。大量殺人を行う動機すら分からないまま、残り20分切ったところで、ようやくスライダー大切断場面に突入。
まあ、こう言っちゃあなんですが、人体破壊って妙な爽快感があるじゃないですか(もちろんジャンル映画。「レイダース」のドロドロ溶解、「スキャナーズ」の頭ドッカーン、「ビデオドローム」「死霊のはらわた」の人体グッチャグチャetc...)
そんな大事なクライマックスが、大昔のスラッシャー映画並の低レベル...
とても当人とは思えない、お人形さんの切断部位がスポポーンと飛んでくるのだから、どっちらけ感がハンパなし。血糊もなんだかウソ臭い。
空気のような主人公がなぜか人助けしようとしたり、スローモーションが多すぎてクドかったり、登場人物がゲロ吐いたりと、延々とビミョーな大量虐殺場面をみせられた後、オチのようなものをみせられ、あっさり映画は終了。うーむ...
ただ本作は、四人が数珠つなぎでウォータースライダーする設定のため、全員がキレイに切断されないという描写だけは、なかなかリアル。
巨大な刃物に張り付け状態にされたところに、新たな犠牲者が滑り落ちてくるのは、かなりエグいし、あとサイコ野郎が実はいいヤツというのも、意外と新鮮。映画的な画作りもマトモで、一発ネタ+低予算のことを考えれば実はガンバっていた作品かもしれません。
とはいえ、まったくもって観る必要のない映画。まあこれをチョイスした時点で、分かれよという話なんですが...
なんとも長い1時間12分でした。
満足度 30点