期待をはるかに超えた好勝負が連発。プロレスリング・ノア5月4日両国大会。

 

前半7試合(ダークマッチ除く)だけでも、一興行として十分満足できる内容ですが、後半5試合がまだ残っているという、まさにコメダのカツサンド並みの大ボリューム。お買い得感満載の観戦記後編に移りたいと思います!!

 

 

 

 

  試合感想

 

昨年であれば「アンタ誰?」(失礼)だった二人の第9試合。GHCジュニアヘビー級選手権。

 

 

というか、大ベテラン小川良成以外はほとんど知らなかったNOAHジュニア戦士ですが、彼らの試合はかなり好み。飛び技だけの上っ面じゃない、クラシカルなプロレスもキッチリみせてくれるんですよね。

 

この日は、互いに腕攻めの攻防を繰り返すのてずが、これがかなりエグい!! まさに痛みがダイレクトに伝わるせめぎ合い。

 

「プロレスが上手い」って誉め言葉があるかと思いますが、個人的にそれを最重視したくはありません。

 

やはりプロレスラーたるもの強くなければ。「強さ」の次に「上手さ」があると思うのですよ。

 

この試合は、相手を壊す技術をHAYATA、ニンジャ・マックの両選手が兼ね備えていることが、十分に感じ取られる試合。フィニッシュも鎌固めのような変型アームロックというシブい決着のつけ方もよかった!! 

 

 

試合結果 12分34秒  〇HAYATA 変型アームロック ×ニンジャ・マック

 

 

 

続いて第10試合、GHCナショナル選手権。これは戦前から楽しみにしていたカード。

 


 

 

少年時代、人間風車ビル・ロビンソンの大ファンだった自分にとって、鈴木秀樹はその存在だけでありがたい選手。あの名曲「Blue Eyed Soul」が、幾多の時を超えてプロレス会場に流れる。もうそれだけで感謝!!

 

 

 

 

しかも、鈴木はロビンソンから直接指導を受けた、キャッチ・アズ・キャッチ・キャンの継承者。試合もロビンソンのムーブ、得意技を使用し、普通に試合してくれるだけでオールドファンにはたまらない選手。

 

対する、イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.は、正確無比な空中殺法に加え、パワー・テクニック・ラフ全て揃っているまさに「ミラクル3」。

 

序盤は、ワグナーのエンタメに付き合わず、鈴木が執拗な首攻め。一方的な展開となるも、ワグナーもルチャ殺法、ハードヒッティングで猛反撃。

 

とにかく驚いたのはワグナーのパワー。巨体の鈴木を雪崩式ブレーンバスター、ロコモーションでみちドラって...(絶句)。

 

最後は丸め込み合戦からの回転足折り固め。テクニカルで決着というのも、個人的には大満足。

 

難易度高いワザ応酬&ガマン比べもいいですが、全て出し切らなくても十二分に楽しませるのがプロレスの奥深さ。グッドマッチ!!

 

 

試合結果 12分17秒 〇イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr. 回転足折り固め ×鈴木秀樹

 

 

ラストを飾るのはメインエベント。第12試合GHCヘビー級選手権。

 

 

正直、今回のタイトルマッチで一番予想しやすかった試合。いまさら丸藤がチャンピオンになったところで、ノアが盛り上がるとは思えないし。手堅くジェイクの勝利でしょ。

 

...などと、冷めた気持ちで観始めた試合ですが、丸藤は今でもスゴかった!!


清宮海斗を終始圧倒し、GHCヘビー王者になったジェイク・リーが、中盤からほぼ一方的に責め込まれる予想外の展開。

 

ピンポイントの多種多様な腕攻め、変幻自在の蹴り、そして空中戦の波状攻撃。本気を出した天才に、さすがのジェイクも青息吐息。

 

最後は、フィニッシャーの串刺し式ビッグ・ブーツでジェイクの勝利でしたが、丸藤の実力が再確認できた試合。「丸藤、正直スマンかった!!」

 

思えば、亡き三沢以降、NOAHが一番苦しい時期を支えていた丸藤。一歩引いた立場にならざるを得なかったでしょうが、まだまだ十分活躍可能。できることなら、海外や他団体で残りのレスラー生活を謳歌させてあげたいですね(拳王に批判されそうですが)。

 

それにしても、ジェイク・リーのしゃべりは上手い!! 存在感だけでなく、表現力も兼ね備えた大型レスラー。長期政権は間違いないでしょう。

 

 

試合結果 25分28秒 〇ジェイク・リー 串刺しフロントハイキック → 片エビ固め ×丸藤 正道

 

 

 

あまり期待していなかった本大会ですが、終わってみれば大満足。安易な乱入でファンを失望させず、試合内容でキッチリ納得させるプロレスリング・ノア。これからも応援していきたい団体です!!(でも、試合数はさすがに多すぎ)。

 

 

 

大会満足度 75点