2023年。プロレス熱が戻りつつある、ワタクシぜろせっと。
これはAbemaTVの完璧な戦略(SHINSUKE対ムタの無料放送→プロレスリング・ノアのハードヒッティングなプロレスにハマる)そして、拳王選手の類まれなるプロレス愛(「拳王チャンネル」)に感化されてのこと。
結果、まんまとAbemaプレミアム会員になっちまったワケですが、AbemaTVはなんと毎月1回、NOAHのビックマッチをライブ放送(しかも無料)。
世間が大はしゃぎなGWの最中、自宅でプロレスをタダで生観戦。こんな贅沢なこと他にあるでしょうか??
そんな5月4日両国大会(ABEMA presents MAJESTIC 2023)観戦記/前編。お付き合いいただければ幸いです!!
試合感想
とは言うものの、当日のカード自体に魅力を感じるものは、少なかった本大会。
(ダークマッチ2試合後の)この第1試合の8人タッグなんて、まったくもってどーでもいいカード。正直いって捨て試合。
そももそ多人数タッグのゴチャゴチャ感は好きじゃないし、試合のテーマ性も特になし。部屋の片づけしながら、適当に観始めたのですが...(オイオイ)
これがのっけからとんでもない好試合。全選手がフルスロットルで動き回り、高難度のワザが決まりまくる。会場も当然ヒートアップ!!
しかも、個々の目立とう精神というより、全選手が己の最高のパフォーマンスで試合を盛り上げようとする気概がビシバシ伝わり、ちょっと胸アツになるほど(映画『レスラー』の試合前のシーンが目に浮かびます)。
「他の試合、オレたちで全部食ってやろうぜ!!」
そんな気持ちが垣間見られた、最高のオープニングマッチでした。
試合結果 9分38秒 〇アンソニー・グリーン アルタネートエンディング → エビ固め ×スタリオン・ロジャース。
そして、個人的に大注目だったのが、この第5試合
ハイブリッドレスリング開祖の船木。かつては格闘技の最先端を走っていたが、その技術は過去のもの。対する、青木は現代MMA(総合格闘技)の現役ファイター。果たして、いまの船木がどこまで青木に通用するのか。
テーマ的にはこんなところ。船木の一方的敗北という、残酷な結果すら予想されるこの試合。しかし、こーいう刺激的なカードが、個人的には大好物なんですよね♪
そんな船木ですが、入場時のその姿に軽くビックリ。
53歳という年齢にも関わらず、バッキバキのハイブリットボディ。しかも、タイツとシューズはなんとショッキングピンク!!
スゲー鍛えてるなと感心しつつ、ちょっとセクシー過ぎなコスチユーム。でも、船木の全盛期ってこんな感じかも。
試合が始まると、掌底、鋭い蹴りを放つ、その姿はとても53歳とは思えません。20代半ばのパンクラシスト船木誠勝が2023年に復活し、最先端MMAファイターの青木真也と闘っているかのよう。
とはいえ、グラウンドになれば、やはり青木有利。複合関節技で試合が決まるかと思ったその瞬間、七転八倒する青木。
なんと船木は目つぶし!! うわぁ、そーきたか!!
MMAでは絶対にあり得ない反則。レフリーから注意されても、涼しい顔の船木。まさに夢枕獏の「餓狼伝」。
さすがの青木も、目のダメージは大きく、船木の浴びせ蹴りが直撃し、足首固めにまさかのギブアップ。完全な大番狂わせ、ジャイアントキリングです。
さすが船木...というより、指を平気で目ん玉に入れるサイコパスぶりに戦慄。こんなことができるのは、アントン、マッドドッグ・バション、そして船木ぐらいでしょう。いやはや、恐ろしい。
試合結果 6分10秒 〇船木誠勝 足首固め ×青木真也
そして前半最後の試合。第7試合のこのカード。
正直、どちらもよく知らなかった選手。本場メヒコのドル箱カードぐらいの推測は立つもの、期待値は高くなかったワケですが...
しかし、これがまた凄まじい試合内容。ハードヒッティングかつデンジャラスな攻防に加え、ルチャの華麗な空中戦まで加わるのですから、まさに異次元のルチャリブレ!!
かつての全日四天王プロレスを思い起こさせるほどの激闘に、会場そしてTVの前の自分もヒートアップ。
そしてフイニッシュのラ・ミスティカ(説明できないほど高難度のワザ)。これがまた、ため息が出るほど美しい!!
この試合がメインでも、みんな大満足で家路に帰れることでしょう。いやーよかったよかった。
試合結果 15分58秒 〇ドラリスティコ ラ・ミスティカ ×レイ・エスコルピオン
しかし、この興行はこれから後半戦に入るのです。以下、後編に続く。
満足度 前半70点