那須川天心、ボクシングデビュー戦。こんな刺激的な試合をライブで観られるなんて。いや~アマプラって素晴らしい!!
天心選手を初めて観たのは、2016年12月のRIZIN初参戦。これは鮮明に覚えています。
なんと、いま思えば驚きのMMAルール。腕ひしぎ十字固めから脱出後、パウンドの連打の逆転KO勝ちという、まさにヒーロー的逆転勝利。
しかも、たった2日後のRIZINにもMMAルールで出場(ニンジャチョークで勝利)。運営側の神経をマジで疑う連続参戦をした結果、これが天心人気に着火。格闘界に新スターが誕生したわけです。
その後、本来のキックボクシングに軸足を移した天心は、42試合42勝0敗0分け(K.O 28回)という完璧な戦績。まさにリアル東方不敗。
そんなキック界では敵がいなくなった神童、那須川天心がボクシング界に進出する。格闘技ファンの端くれとして、観ずにはいられない世紀の一戦...
那須川天心 vs 与那覇勇気。観戦直後のホヤホヤ感想、ブログに書き綴ってみたいと思います!!
感想
那須川天心のボクシングデビュー戦。対戦相手のチョイスはまさに完璧。
実力がよくみえない外国人選手を使わず、しっかりした戦歴を持つ日本人選手(日本バンタム級2位)を用意。これにより天心自身のいまの実力判定が出来、天心への心無いバッシングも(いくらか)防ぐことができたかと思います。
また対戦相手の与那覇勇気自身、大物食いを狙う下剋上キャラとして相応しく、インタビューや会見でも、刺さるコメントを連発。
天心のKO勝利もみたいが、劇的な敗北もリアルタイムで観たい。そんな正反対な思考を持ってしまうのが格闘技ファンではないでしょうか。
とはいえ、関係者の証言から聞こえてくるのは、天心のクイックシルバー並の破格のスピード。実際、キックの試合でも対戦相手はついていけず、天心の顔には傷がなかったことも多かったと思います。
与那覇選手自身、スピードは負けていることは自認しており、正直この差は大きいと個人的には思っていました。
ただ天心は初めてのボクシングの試合。やはり実戦となれば、ボディブローやラッキーパンチの被弾で、苦戦することもあるかと思いましたが...
結果はまさに圧勝。完封の判定勝利。
やはり天心のスヒード、目の良さは圧倒的。日本ランカー与那覇のパンチをほとんど被弾することなく「神童恐るべし!!」をまざまざとみせつけました。
ただ内容自体は、天心が一方的に攻めるも、KOできるようなパンチはみられず、判定勝負の予感のまま試合は終了。観る側がハードル上げていたので仕方ないですが、試合前の刺激感は、残念ながら得られませんでした。
ただ他の試合が...とんでもなくもの凄かったんですよぉおおおお!(ターザン山本風)
先ずは小原佳太vs佐々木尽のWBOアジア・パシフィック・ウエルター級タイトルマッチ。
佐々木選手は初めて観たのですが、リングインと同時にコーナーに登り、大アピール。ガウンや髪型から、一見プロレスラー如き風貌。
しかし、彼は14戦14勝1敗(13KO)というバケモノの如きハードパンチャー。この試合も1Rから壮絶な打ち合い。
2Rにダウンを奪われるも、そこからは怒涛の反撃。結果、3RKOという劇的勝利!! これでまだ21歳の若さ。超新星、逸材です。
そして、メインイベントの寺地拳四朗VSアンソニー・オラスクアガ。WBAスーパー、WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ。
拳四朗は間違いなく強い選手ですが、あのプライベートでの醜態ぶりが災いして、正直あまり好きじゃなかった選手。先日の京口紘人戦も、京口を応援してましたからね。
ですが、このオラスクアガがとんでもない強豪。KO必至のパンチがビュンビュン飛んできます。
対する拳四朗も、負けじとインファイトで応戦。短期決戦の如き、強烈なパンチの応酬ですが、なんとそのハイスピードのまま、ラウンドが継続。オラスクアガの方がダメージは深いのですが、これがまったくあきらめない!!
そんな強いハートを持つオラスクアガを、9回TKOでキッチリ仕留める拳四朗。この気概、この勇気。マジで強いよ、拳四朗!!
まさにメインエベントに相応しい激闘に大満足。拳四朗はこれからキッチリ応援していきたい選手になりました。
全体感想
先日のWBCでの大谷翔平らの活躍で、今年はプロ野球を観ている人が多くなっているかと思います。
まさに那須川天心の存在は、ボクシング界にとっては福音。正直、他の試合でしたらせっかくの二連休、どこかに遊びに行っていたかもしれません。
天心の試合があったからこそ、ライト層も視聴し、結果として他の選手の知名度、人気が上がる。これは健全な相乗効果だと思います。
那須川天心という最高の切り札。次回の試合も楽しみで仕方ありません。
勇気ある挑戦。天心、本当にありがとう!!
満足度 全体興行として80点