「モータルコンバット」(以下「モーコン」)とは「残虐格闘ゲーム」の元祖と言うべき作品。
自分がプレイしたのは初期の頃で、多分アーケードでプレイしたんじゃないでしょうか(ここは曖昧)。実写取り込みのキャラクターは新鮮でしたが、とにかく動きがカクカク。グラフィックのショボさと相まい、ゲームとしてはかなりチープの出来だったかと思います。
※こんな感じ
しかし、時は流れ「モーコン」は超絶進化。そのグラフィックの素晴らしさは隔世の感があります。
ただ、あまりの残虐表現のため、日本のコンシューマー機(いわゆるPS5などの家庭用ゲーム)では販売されていないんですよね。You Tubeの動画をみて、そのあまりのスプラッター表現に度肝を抜かれたことがあります。
それが対戦に敗れた相手を惨殺する、トドメ専用の演出「フェイタリティ」。
長々と書いてしまいましたが、本作に期待するのは、あくまで生々しい血まみれ残虐ファイト。第20回超人オリンピックのラーメンマンVSブロッケン戦を思わせる死闘の数々をみせてくれるのか否か。
(2021年 上映時間 1時間50分 監督 サイモン・マッコイド )
ストーリー
胸にドラゴンのアザを持つ、総合格闘技選手コール・ヤングを殺すため、魔界の皇帝シャン・ツンは、最強の刺客サブ・ゼロを送り込む。
特殊部隊の少佐ジャックスに救われたコールは、女戦士ソニア・ブレイドと合流し、地球の守護者ライデンの寺院へ向かう。
そこで彼は、太古より繰り広げられてきた格闘トーナメント「モータルコンバット」の存在と、自身が魔界の敵と戦うために選ばれた戦士であることを知る。
感想
正直、当初のイメージとはかなり違った本作。
残虐超人トーナメントが世界各地で展開されるのかと思いきや、それが行われる前に魔界軍が人類チームに襲撃をかけるという、いわばゲリラ戦というか団体戦。
つまり肝心かなめの「モータルコンバット」は本作では開催されないんですよね...
ストーリーはまさにオーソドックス。主人公コールがとんでもない事件に巻き込まれ、己の秘密を知り、そして世界の存亡にかかわる出来事と直面。挫折もありつつ、自分の秘めた能力が開花し、頼りになる仲間たちと共に悪の軍団と戦う(+家族愛)。
ホント、どこにでもあるようなシンプルなお話。このゲームのファンだったらなんじゃらホイって感じかもしれませんが、ほとんど一見さんの自分はそこんとこは関係ナシ。
コールが水先案内人となる展開のおかげで、すんなり物語に入り込めましたし、超能力(?)を駆使しながら、異形の物たちと闘う血まみれ格闘アクション、そして「フェイタリティ」ぽい演出はただ単純に楽しかったです∩(´∀`)∩ワァイ♪
本作には多数のキャラが登場しますが、個人的には魔界軍のサブ・ゼロがイチ押し!!
格闘術はもちろん、冷気を自在に操り、銃弾も寄せ付けないチートキャラ。ボスはシャン・ツンですが、事実上の悪役メインはこのサブ・ゼロ。DCユニバースでも十分活躍出来そうなツワモノぶりは、マジでカッコよかったです、ハイ。
あと忘れてならないのは、もちろん我らが真田広之!!
冒頭の多人数アクション。サブ・ゼロとの因縁。そして「モーコン」の主要キャラ「スコーピオン」で復活からのラストバトルと、『ブレット・トレイン』と比べても、比較にならないほどの大活躍。
JACでバリバリの若手アクションスターだった彼が、いまや正真正銘のハリウッドスター。重厚な演技に加え、当時で得たガチンコアクションがとんでもないプレミアムをつけてるんでしょうね。スゴイ人です、ホントに...
他のキャラもコスプレで終わらず、それなりにハマってたカンジ。浅野忠信の「ライデン」も人類側ボス感が十二分に感じられる好演。
『モータルコンバット』のタイトルのくせに、肝心かなめの「モーコン」が開かれないのは正直どーかと思いますが、終わってみれば大満足の本作。次作があればぜひ劇場に足を運びたいと思います!!
コールがゲームキャラにいないことにはビックリ(映画専用キャラ)。
満足度 70点