ジャンル映画好きって、B級映画を好む方が多いんじゃないでしょうか?
レンタルビデオ店の新作コーナーに所狭しと並んでいる、誰もが知っているアノ劇場公開作品より、棚にひっそりと置かれている、聞いたことのない小品にこそ、心揺さぶられることかと思います(といいつつ最近、お店には行ってませんけど)。
そんなかんなで本作『エージェント・ゲーム』。
アッサリしたタイトル。ひと昔前のような、もっさりした予告編。上映時間90分足らずのまさにザ・B級アクション映画の趣...
とはいえ、好みのシリアスっぽいテイストに加え、大好きなメル・ギブも出演。ジャンル映画好きなら観るっきゃない!?
(2022年 上映時間 1時間29分 監督 グラント・S・ジョンソン )
ストーリー
テロリストの尋問を始めたCIA諜報員のミラーとビルは、相手の男は無実の可能性が高いことに気付く。
しかし、男とビルを殺されたミラーは、自分たちを嵌めた者たちへの反撃を画策する。
感想
観賞後、低評価の多さにビックリしましたが、個人的には大満足の一本!!
テロリストとおぼしき人物を尋問するが、長年の経験からシロとしか思えないベテランCIA捜査官コンビ。
畑違いのキャリアにも関わらず、極秘ミッションに選ばれた三人の男女。
時間軸も場所も異なる、彼らのエピソードがテンポよく交互に展開。どう転がるかまったくわからないストーリー展開にグイグイ引き込まれ、一時停止のヒマを与えません!!
そして、多少のネタバレはご容赦願いたいのですが、これはハメられた者たちの逆襲の物語。
特に集められた三人は、能力はあるものの様々な理由で人生をドロップアウトした者たち。そんなアウトサイダーな彼らは、謎の男オルセン(コイツがメルギブ)に言葉巧みにノセられ、捨て駒としてミッションに組み入れられてしまう...
最初は他人行儀というか疑心暗鬼の三人が、自分たちの運命に気付き、自暴自棄なることなく、協力して立ち向かっていく姿が...もうグッときちゃうんですよね!!
少ないセリフや描写で彼らのキャラをしっかり立ててますし(他の登場人物然り)、本作はとにかく脚本が秀逸。まったくムダがありません。
後半のアクションシーンが暗くて観づらい点は、確かにマイナスポイントですが「窮鼠、猫を噛む」心意気の三人の奮闘ぶりがビッシビシ伝わり、個人的にはそこまで気にならず。
また観返してみると、この場面はそーいうことだったのかと改めて気づいたり。短い尺のなか、マジでよく出来た映画だと思います♪
ただ、ラストだけがね...アレはないわ、やっぱ。
満足度 60点