自分が報われてないと思うことはないですか?

 

大量に増えていく仕事に上がらない評価と給料。人員は減らされるのに、責任だけレイズされ、ミスをすれば大幅減点。まさに不公平の連鎖。

 

そのくせ親会社から来た連中は大した働きもせず、仕事の効率化だけを声高に主張する。いやーもうやってられんわ!!

 

そんなことが数年前にあった、かつては中年企業戦士だったワタクシ。いまはク〇会社を辞め、精神的スッキリの毎日を過ごしておりますが(給与は大幅減汗)、捨て駒扱いにした奴らに一泡吹かせたいと思う方は、老若男女問わず数多くいらっしゃることでしょう(絶対)。

 

本作はそんなリベンジムービーと期待し、セレクトいたしました『リミット・オブ・アサシン』。

 

 

さあ、会社組織のク〇どもに鉄槌を下してやれ!!  イーサン!!

 

 

 

 

(2017年 上映時間 1時間33分 監督 ブライアン・スムルツ)

 

  ストーリー

 

家族を失い、任務中に命を落とした暗殺者トラヴィス。

 

実験的な蘇生技術で一時的に息を吹き返すものの、情報を聞き出した後、組織は彼を処分しようとする。

 

警備員たちを殺し、脱出したトラヴィスは自らも捨て駒に過ぎなかったことを悟る。再び与えられた命はわずか24時間。彼は組織の陰謀を阻止しようと決意し、たった一人で全面戦争を仕掛ける。

 

 

  感想

 

「あれれ...? ちょっとカタログと違うんだけど、これ」

 

思わず返品したくなるような映画。それが本作『リミット・オブ・アサシン』。

 

アクション映画としては問題ありません。迫力の銃撃戦にカーアクション。ちょっとした爆破。そして最後はイーサン・ホークの圧倒的な無双。画面にチープ感もなく、あのルトガー・ハウアーも登場。一定水準をキープしているクオリティだとは思います。

 

ただね...主人公である凄腕の殺し屋トラヴィス。コイツの動機づけが圧倒的に弱い!!

 

セミリタイアしていたトラヴィスですが、大金を積まれアッサリ現場復帰。ターゲットであるインターポールのリンに近づきますが、正体を気づかれ、銃撃戦のあと、あっけなく死亡(たしかスゴ腕だったよね??)。

 

そーです。撃ち殺した相手は組織ではなくリン。しかも、相手に情をかけてしまった、トラヴィス自身の痛恨のミス。誰も悪くはありません。

 

 

蘇生後、組織に殺されかけますが、そもそも裏社会でダーティ・ビジネスを続けていたトラヴィス。24時間しか生きられないのなら、安楽死を選択した組織のやり方を理解できないことはないでしょう。

 

 

もうここで組織の使い捨て云々の話とは思えず、ありゃりゃな感じでしたが、そのあとのトラヴィスの行動がまったくもって理解不能。

 

彼は残された命を組織の陰謀を阻止しようと突如として決意(比喩じゃなくマジ)。なんと自分を殺したリンを助けようと奔走するのだから、もうワケわかりません!!

 

組織はギャラをしっかり払っているようですし、キッチリ評価もしてくれてる。なぜにこんな行動するのかトラヴィスよ。「オマエが容赦なく殺しているの元同僚だよね?」とツッコミたくもなります。

 

とどのつまり、期待していたリベンジムービーではない、ちょいSF設定加味したアクションムービー。本来みたかった「オレをこき使ってハメた、あの連中に報いを受けさせてやるぜ!!」てなドス黒い熱量が欠片もありゃしません。

 

少なくとも、組織が画策した陰謀が、自分の身内に危害が及ぶとか、あまりに非人道的な行為であれば、主人公の行動に一定の理解もできますが、このトラヴィスときたら、陰謀の内容自体はいっさい知らない始末(オイオイあせる)。

 

「レッド・マウンテン」って、ダサカッコいいネーミングの組織。元相棒ジムのプロフェッショナルな仕事ぶり。命乞いをしない気骨ある悪役、ボスのウェッツラーなど、好きになる要素はチラホラあるんですが...

 

主人公の行動原理がノレないので、面白さ半減。結果として残念作品となってしまうワケです。もっと楽しめたはずなのにホントもったいない!!

 

 

 

 

 

シナリオ書いた皆さん...処刑しようかなって♪

 

 

 

満足度 45点