グッとくるプロットってありますよね、本作はまさにそんな作品。

 


拷問を受け、仲間を売った工作員。自分を嵌めた裏切り者を捜し出し、その汚名を晴らすことが出来るのか⁉︎

 


どーですか、このなんとも魅力的な筋立て‼︎心身共に傷つき、疲弊しまくった中年男子こそ、こーいうリベンジもの観たくはならないでしょうか?(知らんけど)。

 

そんな一目惚れの作品『エージェント・トリガー』。上映時間90分切るのも、サクっとみれてウレシイよね♪

 

 

 

(2021年公開 上映時間 1時間22分 監督 ブラッド・ターナー)

 

  ストーリー

 

かつて激しい拷問を受け仲間を売った、政府機関の元エージェントのニコラス。

 

拷問の影響で一部記憶を失い、引退後は田舎町で隠遁生活を送っていたが、元上司のイライアスが訪ねてくる。

 

仲間の暗殺事件を追っていた娘のモニカの救出を依頼されたニコラスは、自らを裏切り者に追い込んだ黒幕を捜し出すため、スパイの世界に復帰する。

 

  感想

 

頬はこけ、少しやつれたようなルックの主人公ニコラス(バリー・ペッパー)。心に傷を負って引退したエージェント感満載の彼が、静かに田舎町で暮らす様を描いた序盤。

 

これはリアリティある裏世界のスパイアクションが観られるのかと期待したのですが...

 

これがもう大雑把過ぎる展開そして演出‼︎

 

とにかくニコラスの無双ぶりには衝撃。サイレンサー付拳銃片手にワンショット・キルの連発。自動小銃で完全武装した敵をバッタバッタとブチ殺す様は、まるで80年代アクション映画。オマエ、そんな強かったのかよ!!

 

しかも、謎を追う主人公という話が、結局のところ大元の謎が解かれないという、なんとも消化不良の幕引き。最後に出てきた黒人の女性エージェントとのやり取りに、ふと「マトリックス」を思い出したり(オラクルぽかった)。

 

後で調べたら、本作は三部作の構想があるとのこと。捕らぬ狸の皮算用とはよく言ったものです。

 

とはいえ、そんなにキライな作品でもないんですよね。終盤のニコラスとイライアスの掛け合いとか、けっこうグッときちゃいましたし。

 

地味な主人公に地味目なアクション。サスペンスとしても中途半端。ヒリヒリする様なリアル感もなし。

 

 

 

 

でもキライじゃない。キライじゃないわ!!

 

満足度 55点