グレイグボンド映画全作振り返り完了。ようやく最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』鑑賞となりました!!

 

...のハズでしたが、何気にネット検索中まさかのネタバレ。

 

観た方はご存じでしょうが、衝撃の展開が待っている本作。コレは早めに観ておくべきだった。というか、劇場で観ておくべき作品。マジ大失敗大後悔。

 

とはいえ、本作は少なくとも前作『007/スペクター』は観ておかないと、かなりついていけない作品というのもまた事実。

 

グレイグボンドシリーズ全作振り返りし、相関関係は完璧だったのに...。ネタバレ厳禁派としては、ただただ悔しいばかり。

 

そんなかんなのまさしくグレイグボンド・サーガ完結編。007シリーズ第25作目『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の感想報告をしていきたいと思います。

 

 

 

(2021年公開 上映時間 2時間43分 監督 キャリー・ジョージ・フクナガ)

 

  ストーリー

 

ボンドは00エージェントを退き、ジャマイカで一人で暮らしていたが、旧友のCIAエージェント、フェリックスが訪ねてくる。

 

研究所から誘拐された細菌学者の救出ミッションを引き受けるボンド。

 

キューバでスペクターの構成員全員が集うパーティ会場に、ボンドはCIAエージェントのパロマと共に潜入するのだが...

 

 

  感想

 

冒頭、なんとマドレーヌの幼少期の回想から始まる、007映画らしからぬスタート。

 

そして前作ラストを受けて、幸せな生活を送り始めようとしたボンドに、突如襲うスペクター暗殺部隊。予期せぬ襲撃に大ピンチのボンド。

 

いや、もう最高の掴みです。こーいうのホント大好き。

 

ハッピーエンドかと思いきや、臨戦態勢がまったく整っていない主人公が襲撃されるショック、バッドエンドの死の予感って、とんでもなくハラハラさせられるんですよね。

 

序盤も序盤ですけど、前作記憶が生々しいまま観ているためか、まるで映画終盤を思わせる「ボンド、マジ危うし気分」。緊張感高まりまくりからの、スコープドッグの如きアストンマーチンでの大反撃(水平360度へヴィマシンガン乱射)にもう大興奮でございます♪

 

こんな最高のスタートから始まる本作は、その後も期待を裏切らない怒涛の展開。3時間近い長丁場もまったくダレることなく観賞することができました。

 

個人的に本作をガッツリ楽しめたのは、前作のダメダメ点がしっかり改善されていたことにあります。

 

あからさまなボンド無双、そして不自然過ぎるボンドと敵ボスの近親関係って、正直かなりシラケる要素だったんですよね。

 

本作ボンドは簡単には敵を倒せませんし、敵ボス/サフィンもボンドにシンパシーを感じているフシはあるも、過去に何か関係があったわけでもありません。

 

また物語の中心である「ヘラクレス計画」。そして敵の目的が明らかに世界の脅威となる件も、ダニエルボンド最終作にしてようやくワールドワイド、本来の007シリーズが持つスケールの大きな話になっていたかと思います。

 

難点をいえば、サフィンの最終目的がさっぱし分からなかったこと。スペクターへの復讐はわかりますが、なぜに世界の破滅(としか思えない)を望んだのか。こんな破滅的思想を持つ輩に、人や金が集まるとは思えないんですけどね...

 

とはいえ、そこも「まっいいかっ」と思えるほど本作内容は充実。

 

CIAエージェント/パロマに萌えまくり(ドジっ子可愛ちゃんからの圧倒的戦闘力!!)、親友フィリックスとの惜別にグッとし、前作ではヘタレだったプロフェルド再登場の超大物感演出にはニヤニヤ。そしてマドレーヌの耐え忍ぶイイ女ぶりには、彼女の幸せを願わずにはいられません。

 

もちろんダニエルボンドもいつも通りの大活躍。秘密基地での長回し銃撃シーンは、ふと優作サンの「遊戯シリーズ」思い出したり。

 

賛否両論ありましたが、自分は絶対的にダニエルボンド肯定派です。

 

当初はホンモノの殺し屋感、殺人許可証を持つ男をリアルに感じさせてくれたわけですが、近年は己の職務に強い信念を持つ男、女性に対して誠実な男として描かれていたかと思います。

 

往年の007ぽさ(プレイボーイ。常に余裕でユーモアを忘れないetc)は確かに希薄ですが、それはダニエル・クレイグ自身が本来持つキャラクターにそぐわない気がします。

 

生真面目なグットハートのジェームズ・ボンド。それが一番、彼自身にフィットしていたのではないでしょうか(撮影スケジュールが押していたとき、ダニエル自身が機材やワイヤー片づけていたエピソードなんか聞くと、マジでいいヤツで好きになっちゃいますわ♪)。

 

とはいえ、ジェームズボンドというとんでもない十字架。相当な重荷ではあったでしょう。

 

 

お疲れさま。そしてありがとう、ダニエル(何様だよ、オレ)。

 

 

  主題歌

 

主題歌「No Time to Die」はアメリカの人気歌手、ビリー・アイリッシュが起用されています。

 

昨今のミュージックシーンにはまったく疎いオジサン=自分でも、その名はさすがに知っているポップアイコンの彼女。でも、アルバム(どれか忘れた)聴いた時はどこかいいんだか、正直ワケわからんかったんですよね...

 

本曲に限っていえば、そんなオジサンでもちゃんと理解できる曲。メロディアスでしっかり盛り上がるし、囁くような歌い方も、この曲にはしっくりきてます。

 

007ぽさも担保されており、かなりイイ感じの主題歌。個人的にも好きな曲です。

 

 

満足度 80点

主題歌 70点