明らかに量産過多な近年のアメコミ映画。
『アベンジャーズ/エンドゲーム(2019)』まではほぼ全作追いかけてましたが、近年観たのは『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』『ヴェノム』ぐらい。
再び祭りに参加したくても、すでにかなりの作品が公開され、観る前からお腹一杯。いやはや、どーしたものか。
「取りあえず『ヴェノム』の新作ぐらいは!」と思ったのですが、前作からそれほど経っていないのに、記憶がかなり抜け落ち軽くオドロキ。まあオジサンあるあるなんですが。d(´∀`*)ネッ!
観直そうとかと思いましたが、そこまで面白くもなかったので(失礼)、ウィキで復習の上、本作視聴。
そんな『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の映画感想、イッテみたいと思います!
(2021年公開 上映時間/1時間37分 監督/アンディ・サーキス)
ストーリー
地球外生命体のシンビオートのヴェノムは、ジャーナリストのエディ(トム・ハーディ)に寄生したものの、食人衝動を制限されストレスを溜め込んでいた。
未解決事件を追うエディは、刑務所に収監中の死刑囚クレタス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)に取材を慣行。ヴェノムの助けもあり、遺体発見につながる手柄をあげる。
死刑執行されることになったクレタスだが、エディの腕に噛みついたことにより、シンビオートに感染。新種の赤いシンビオオート、カーネイジへと覚醒する。
感想
アメコミそれほど詳しくないですが、「ヴェノム」ってこんなヤツじゃないでしょう。
食人したくてたまらない(というか脳ミソ)凶暴なバケモノのはずが、チョコとニワトリでガマンしちゃうお行儀の良さ。
人前に出ても、人食いどころかみんなに愛されたい承認要求の塊。拍手喝采を浴びるその姿はスパイダーマン顔負けの「親愛なる隣人」です。
でも、個人的には「コレってヴェノムの魅力殺してね?」と思うワケで…
本来はヴィラン。ヒーロー側に立ったとしても、あくまでダークヒーローの類です。
夜の闇にまぎれ、犯罪者たちを粛清し、そして食人する。
ヒーローならばためらう殺人行為も平然と行う。それが差別化というか、アンモラルな悪の魅力だと思うのですが、本作ヴェノムは、単純バカなイイ奴にしかみえません(マジで「仮面ライダーリバイス」のバイス)。
※ここまで浪花節キャラではないですが
悪VS悪。プロレスで言えばシン対シークのような凶悪ファイター同士、血で血を洗う壮絶な闘いが、本来観たい構造だったと思うのですが...
ヴェノム側が完全ベビーフェイスのため、周囲を巻き込む血なまぐさいバトルとはいかず、無難な闘いに終始してしまったのはかなり残念。
ストーリーに至っては驚くほど単純明快。第三者的存在が暗躍することなく、マジでヴェノムとカーネイジが対決するだけ!
単純が悪いといいませんが、とにかく話のボリューム感が乏しすぎ。前半なんて、ほぼエディとヴェノムの痴話ゲンカ(おかげで「前作観る必要ナシ映画」にはなりましたが)。
その結果、大昔の子供向けヒーロー映画と言っても過言でない薄っぺらい内容。割り切って観れば、そこそこ楽しめるポップコーンムービー。
『ヴェノム3』公開時、本作内容はキレイさっぱり忘れているコトでしょう。
満足度 45点