この男には、想像を超えた<裏>がある。

 

 

キャッチーな予告編が秀逸の本作『ザ・ゲスト』。監督はあの傑作『サプライズ』(2011)のアダム・ウィンガード。

 

不気味な動物のマスクをかぶった不審者たち。非道の宴が始まると思いきや、まさかまさかの展開。そして衝撃的なラスト。『サプライズ』はその題名通り、意外性に満ちた良質なスプラッターホラーでした。

 

「謎の主人公」という大好きな題材に加え、アダムが監督であれば期待を裏切らないこと間違いなしのこの一本。

 

ネタバレ避けて本作感想を書きますが、予備情報ナシで観るのがオススメの作品です。ご注意を!!

 

 

 

(2014年公開 上映時間 1時間40分 監督 アダム・ウィンガード)

 

 

  ストーリー

 

ハロウィーン間近、息子を戦地で亡くしたピーターソン一家のもとに、彼の戦友だという男デイヴィッド(ダン・スティーヴンス)が訪ねてくる。

 

謙虚で礼儀正しく、容姿端麗な彼は、瞬く間に大切な「ゲスト=客人」として一家に溶け込んでいく。

 

個々が抱えていた悩みや問題を解決していく彼をすっかり信頼する一家だったが、娘のアナだけは過激な解決方法も辞さない、彼の素性に疑問を持つようになる...

 

 

  感想

 

前半のキモは主人公デイヴィッドの魅力につきます。

 

彼の人たらしぶりに一家はメロメロになりますが、観ているこちらもデイヴィッドの魅力にすっかりハマってしまいます。

 

特に次男ルークのエピソードなんてサイコーです!

 

いじめっ子の不良グループ(アメフト部ってクリエイターからマジで嫌われてますよね。自分も野球部がキ・ラ・イ d(´∀`*)ネッ!)に接触し、相手から先に手を出させるスマートさ。

 

もちろん、その後はいけ好かない彼らをキッチリ叩きのめし、気分はスッキリ爽快です♪

 

また最初は猜疑心が強かった父親が、あっという間にデイヴィッドの虜になるところは思わず笑ってしまいます。

 

無論、こんなイイひとエピソードで終わるはずがなく、後半はデイヴィッドの行動が激変します。

 

これがもう驚愕な行動のオンパレード。「おいおい、マジかよ!?」と言わずにはいられないヒトデナシぶり!!

 

どーみてもアンモラルなデイヴィッドのやらかしぶりですが、何とも言えぬ爽快感があるのがまた不思議なんですよね~。

 

この観客の予測を斜め上に行く「サプライズ」な行動が、アダム監督の真骨頂ではないかと個人的には思います。

 

ただ終盤の展開が、よくあるスラッシャームービーになったのはちと残念。

 

アダム監督曰く、本作構想は『〇ロウィン』と『〇ーミネーター』を掛け合わせて生まれたということなので、ここは仕方ないかもしれませんが。

 

とはいえ、本作はダレることなく一気見出来る超娯楽作品。

 

ジャンル映画好きなら最高に楽しめる、B級サスペンスホラー作品でした。

 

 

 

満足度 65点