月が軌道を外れ、地球に衝突する!!
地球存亡の危機を描いた超大作ディザスタームービー『ムーンフォール』。
製作費は破格の1億4千万ドル。監督は『インデペンデンス・デイ』などのパニックアクション大作で知られる「ハリウッドの破壊王」ローランド・エメリッヒ。
テーマとスペックだけなら大スクリーンで観るべき映画のはずが、なぜかアマプラ独占配信の本作品。あまりいい評判は聞かないので、ハードルは上げないで観たはずですが...
いやはやビックリ。
信じられないぐらいの
クソ映画でした。
あまりに残念無念な駄作『ムーンフォール』の映画感想。さくさく書いていきたいと思います。
(2022年公開 上映時間/2時間10分 監督/ローランド・エメリッヒ)
ストーリー
原因不明の力によって月が軌道から外れ、地球に衝突しようとしていた。
地球滅亡となるその衝突まであと数週間。
NASAの副長官ジョー・ファウラー(ハル・ベリー)、過去の事件からNASAを解雇された元宇宙飛行士のブライアン・ハーパー(パトリック・ウィルソン)、天文学博士を自称する陰謀論者KC・ハウスマン(ジョン・ブラッドリー)の3人が、未曽有の危機に立ち向かう。
感想
月が地球と激突するという、とんでもない異常事態。まさに地球存亡の危機。
今こそ世界が一つとなり、人類の英知を結集させ、この最大の危機に立ち向かう。観る側はある程度、そういう期待を込めてこの手の映画を観ますよね?
それがですよ。この絶望的な危機に立ち向かう人間はたったの3人!
そのメンバーもNASAの副長官、元宇宙飛行士(コイツが本当におバカ)、そして陰謀論者のオタク。マジでこれだけ。
バックアップするべき人たちが全くいない。アメリカ政府はおろか、NASAですら誰も彼らをフォローする人間がいないんですよ。
孤立無援の3人が地球を救うなんて、これではスーパーヒーローの映画です。リアリティも何もあったもんじゃありません。
ディザスタームービーとしても、ホントお粗末。
とにかくCG。何でもかんでもCG。カーチェイスですらCG。
多数のエキストラを配し、ある程度の実写パートと組み合わせて、この手の映像には真実味を持たせると思うのですが、全編がとにかくゲームのムービーのようで…
観てても何の感情もわきません。
地球規模の危機をメインの登場人物に絞り、あるパート部分を取り上げた低予算作品はよくありますが、超大作の本作がまさにそういう作り。
世界的大災害なのに、この3人と地上にいる彼らの家族だけで、ほぼ話の大半が埋まってしまうってドウイウコト??
潤沢な予算は何に使ってんだよという話です。
SF的考証もあまりに子供っぽい(銀河の果てとかバカAIとか)。都市伝説界隈で色々と語られている月は、題材として非常に魅力的なはずなのに、何故にこんなことになるんだか...
月が地球に衝突する。月が人工物である。
ディザスターSFムービーとして、こんなに魅力的な極上の素材を、エメリッヒはよくもまあこんなグチャグチャなトンデモ料理に仕上げたもんです。
本当にもったいなくてしょうがない!!(`Д´) ムキー!
こんなの劇場で観たら、それこそ「激怒」ですよ。
B級映画ですらない。マジ許せない超C級映画でした。
満足度 10点