本作『ウィリーズ・ワンダーランド』はニコラス・ケイジが製作・主演を務める、アクションホラー・コメディ映画です。

 

予告編みる限り、低予算のアレですが、ニコラスがぬいぐるみのような輩相手に大暴れしており、そこそこ楽しめそうな一作。

 

上映時間も1時間28分とあっさり目。気分転換にちょうどよさそうな映画です。

 

仕事を選ばないことで有名なニコラス。本作の出来は如何に??

 

 

 

(2021年公開 上映時間/1時間28分 監督/ケヴィン・ルイス)

 

 

  ストーリー

 

人里離れた町に取り残された「男」。通りかかった修理工に車を直してもらった彼は、修理代の代わりに廃墟となったテーマパーク「ウィリーズ・ワンダーランド」の清掃員として一晩働くことになる。

 

しかしパーク内の動物キャラクターのロボットたちは、恐ろしい殺人鬼であった。「男」と殺人ロボットとの死闘が始まる。

 

  感想

 

町ぐるみで騙したよそ者を、アニマルロボットが無残に惨殺していく、死のテーマパーク。

 

ロボットが殺人鬼ということを除けば、ホラー映画のあるあるパターンですが、本作はそれを逆手に取った映画です。

 

主人公の「男」は素性について語られず、名前すらありません(『TENET テネット』みたい)。しかも、ほとんど無言。

 

本来であれば、彼が絶望的な恐怖の夜を過ごすはずなのですが...

 

この「男」全く怖がりません。

 

それどころか、アニマルロボットをいとも簡単に返り討ち。逃げ出すどころかただただ掃除に没頭します。

 

ホラー映画のプロットを無視した「男」の暴れっぷりとブッ壊れた職業意識の高さがメチャクチャ可笑しく、本作最大のオリジナリティ、魅力です。

 

逆に言えば、それ以外に何もない映画です。

 

スラッシャー側のアニマルロボットが何体も用意されていますが、どのロボットもなんとも魅力がありません(とりあえず数だけ揃えとけみたいなラインナップ)。

 

また「男」が無敵すぎるため、代わりに若者グループがバンバン殺されまくりますがこれがまったくもってコワくない!

 

冒頭のシーンなんて驚くほどのやっつけ仕事。逆の意味でビックリです。

 

ホラー映画として正直どーかと思いますが、それを補ってあまり得るほど「男」のキャラが際立ってますので、それでヨシとするのが本作の楽しみ方なのかなと(アラーム→休憩→ピンボール→炭酸一気飲みのムーブがサイコー♪)。

 

ニコラス以外の俳優では、ここまで魅力的なキャラにならなかったでしょう。

 

 

ニコラス・ケイジ恐るべし。

 

満足度 60点

 

※劇中のオリジナル曲が80年代風ダサカッコよさ。名曲です!!