半径(r)15メートル
以内、全員即死
ずいぶん物騒なキャッチコピーの本作『(r)adius ラディウス』。能力発動の距離計算があるところは、なかなか燃える設定です。
映画予告編をみる限り、SFスリラーぽい本作。ジョジョのスタンドに出てきてもおかしくないこの能力が、どういう原理や理由で生まれたものなのか、非常に興味がわきます。
ちなみに、ラディウスとは数学で(r)で表わされる半径という意味。なかなかクールなタイトルです!!
(2017年製作 上映時間/1時間33分 監督/キャロライン・ラブレシュ、スティーブ・レナード)
ストーリー
交通事故に遭い記憶を失ったリアム(ディエゴ・クラテンホフ)は、助けを求めるため近くの町に向かう。
しかし、彼が向かう先で目に入るのは住民の死体ばかり。最初はウィルス感染を疑ったリアムだったが、自分の半径15メートル以内に立ち入った者が即死してしまうことに気づく。
驚愕するリアムだったが、近づいても死なない女性ジェーン(キャロライン・ラブレシュ)と出会う。彼女もまた記憶喪失者であり、彼らは自身の過去とこの異様な現象について謎を解き明かそうとするのだが...
感想
導入部は最高です。事故直後のリアムと共に、観客は何の説明ないまま物語の中に放りだされ、目の前で次々と人が死んでいく。
原因は不明、しかも自分の記憶もない。
主人公はもちろんですが、観ているこちらも謎が知りたくてタマラなくなります。
生体兵器かウィルス保有者、はたまたスタンドのような特殊能力なのか。彼の行動を諜報機関や謎の組織が監視しているのだろうか。
...などと考えながら観ているも、なにやらかなり地味な展開。
「あーそういう映画じゃないんだ」と、途中で気づいた次第。リアムの能力を解き明かすことが、この映画のキモではありません。
ではつまらないのかと言えば、
それも否。
二人の記憶が解き明かされていく過程が、とてもスリリングで目が離せなくなってきます。
「ラディウス」の能力発動もなかなか楽しく、ジェーンが能力のストッパーとなっているため、彼女との距離感が重要になります。
彼女が15メートル以上離れると全/員/即/死!!
なかなかのチート能力がステキです。
ラストの展開はかなり衝撃的。予想と違う着地点が待っています。
面白い映画でした♪
満足度 60点