読売・朝刊 の 読者 投稿欄 「 気流 」 では、毎週 日曜日、テーマを 決めて 投稿を 募っています。

 

今回は そこに 掲載された  2 編 を ご紹介します。

 

本日の テーマ は 「 レコード 」。

 

 

音声などを 録音した プラスティック製の 円盤で、レコード・プレーヤーで 再生します。

 

 

回転する レコード盤の細い溝の間を、レコード針で 音を拾うのですが、ちょっとした震動で 針が飛んでしまうことも よく ありました。

 

まずは そのことを記した一編の ご紹介です。

 

 

 揺れる針 神経使った

会社員 後藤 隆 58(東京都江戸川区)

 

先日、実家を 片付けていた時、押し入れから 懐かしい ⅬPレコードが 50枚ほど 出てきた。

 

フォークソングなど、中学生から CDが主流になる 20代半ば まで、聴いていたものだ。

 

 我が家は 大きな国道の そばにあり、大型車が通ると 少し揺れた。

 

そのため レコードは 買ってすぐ カセットテープに録音して、後は もっぱらテープで 聴いた。

 

録音する際も、揺れると針が飛んでやり直すだけでなく レコード盤が傷つくから、神経を使ったものだった。

 

今や CDすら見る機会が減り、時の移ろいを感じる。

 

デジタルと異なる 優しい音が 懐かしい。

 

既に 再生用プレーヤーも 処分してしまったけれど、久しぶりに レコードで いい音を 聴きたくなった。

 

ほぼ 1度 録音しただけで 新品同様 なのだから。

 

 

そういえば レコード盤は かなり 高価で、そう おいそれと 買うことは できなかった。

 

そこで カセット デッキが 普及すると、レンタル レコードを 借りて、そこに録音したものを 聴いていました。

 

そういえば、カセット デッキ って、録音した 曲の 「頭出し」 が 大変だったことを 思い出しました(笑)

 

次の 一編です。

 

 

  コロッケ の せい

主婦 岡田法子 68(千葉市)

 

 勤め始めた頃、米国の歌手 カーリー・サイモンの 「うつろな愛」 が ヒットしました。

 

好きになって 仕事帰りに 駅のレコード店で、シングル盤を 買いました。

 

ついでに 地下の お総菜屋で、アツアツの 揚げたてコロッケが 目にとまり、家族分を買って 一緒の袋で 持ち帰りました。

 

そして帰宅後に レコードを出すと、一部分が フニャ~と 波打っていたのです。

 

コロッケのせいでした。 ショックでした。

 

 

 当然、一部の音は 飛んで 聞こえませんでしたが、何回も聴いて歌を 覚えました。

 

今も 好きな曲なので、レコード ではなく ユーチューブで 歌っています。

 

 

そういえば、カーリー・サイモンの 「うつろな愛」。

 

 

大ヒット しましたね。

 

Wiki で 調べると、1973年に 発表されたそうです。

 

当時は ラジオから 毎日の ように、この曲が 流れていたのを 思い出します。

 

それで この曲の タイトル、「うつろな愛」。

 

原題は “ You’re So Vain ”.

 

筆者は 当時、「あなたは そんなにも 誠意がない」 という 意味かな、と 想像していました。

 

今、改めて 辞書を引くと 「あなたって 相当な うぬぼれ屋さんね 」。

 

それで この記事を 投稿された方は

「当然、一部の音は 飛んで 聞こえませんでしたが、何回も聴いて歌を覚えました」

「今も好きな曲なので、レコード ではなく ユーチューブで 歌っています」

と 書かれています。

 

そういえば 筆者には、大胆にも この曲を 原詞で 歌おうと がんばった時期があります。

 

しかし、何しろ 元歌は 「早口言葉みたいな 英語 ! 」(笑)

 

すぐに あきらめました(笑)

 

でも 一か所だけ、タイトルの部分 ――

「 ♪ ヨーー ソオー ヴェインー」 は 今でも 歌えます(笑)

 

〔 了 〕