先月の 14 日。

 

家族 から ウィスキー ・ ボンボン を もらったので、

 

 

昨日は その お返しを 買いに、駅前の ケーキ屋に 行ってきた。

 

いつも 生クリームの シュークリーム に しているのだが、あいにく その日は、お店に 置いていない との こと。

 

そこで カスタードの シュークリームと、もう 一点、何か 別の ものに することに した。

 

 

ショー ケース の 上段 中央 ――、一番 目立つ ところに 「 苺の ショート ケーキ 」 が あり、その ポップに 「 新作 」 「 № 2 」 と 書かれていた。

 

きっと、その お店の 「 人気商品 ナンバー 2 」 なのだろう。

 

 

お値段は 税込み 497円 で、シュー クリーム の 205円 と 比べると かなり お高いのだが、まあ、年に 1 度 の ことなので、ここは フンパツ する ことに した。

 

そこで、明らかに 女子高生のアルバイト と 思われる 店員さんに、

「 シュー クリームを 一つ と……、その 『 新作 』 『 № 2 』 と いうのを 一つ ください 」

 

「 『 パティシエ の たまご 』 と 『 苺の ショート ケーキ 』 ですね 」。

 

( 一瞬、「 たかが シュー クリーム に、そんな 大層な名前を 付けて いるのか 」 と 思ったが )

 

「 うん 」

 

「 お帰りに どのくらいの お時間が かかりますか ? 」

 

「 10 分 くらい かな 」

 

「 分かりました 」

 

( その 回答から、たぶん、箱に 詰める ドライ アイス の 量を 計算するのだろう。 ちなみに 今回、それは 入っていなかった。 )

 

それから ケーキを 箱に詰め、筆者に 中を 見せて

「 これで よろしいでしょうか 」

 

「 うん 」

 

そして 箱の ふたを 閉めて レジ袋に入れ、

「 お会計は 702 円 です」

 

その 金額を 聞いて、できれば 1002 円 ちょうど で、もしくは 1005 円、最悪でも 1010 円 で 支払おうと 思った。

 

お釣りを、小銭で ジャラ ジャラ と 受け取るのは イヤ なのだ。

 

しかし サイフを 見ると 1 円 硬貨は 1 枚 しかなく、10円 硬貨 と 5円 硬貨 は 全く なかったのである。

 

ただ 50円 硬貨が 1枚 あったので、それと、 千円札 を トレイ の 上に 置き 「 じゃあ、これで 」。

 

すると その 店員さん、驚いたように

「 あの…… 50円 が ありますが…… 」

 

きっと 千円札 1 枚で、支払われる と 思ったのだろう。

 

それが 50円、余計に 出されたのだ。

 

「 これは いったい どういう こと なんだ ? 」。

 

店員さんは、今、目の前で 起きていることを 理解 できなかったに 違いない。

 

しかし、筆者が 無言で いると、やがて、あきらめた ように、「 意味が 分らないけど、ここは これで 受け取るか 」 と レジスター に 打ち込んで 「 こちら、お釣り です 」 と 348 円 と レシート を トレイの上に 置いたのだ。

 

筆者は 頭の中で

 

「 いや、ね。 小銭が 50円玉 しか なかったので、それで 支払ったんだよ。

 

千円札 だけ だと お釣りが 298 円 で、小銭入れ の 50円玉 が 2 個 に なる。

 

それじゃあ 気持ちが 悪いんだ。

 

それなら 100円玉 が 1 個 で ないとね 」。

 

―― そう 説明 しようと 思ったけど、面倒なので、やめて おいたのだ(笑)

 

それで、家に帰ってから 思ったのだが……

 

この 女子高生の バイト ちゃん は、今日の 務めを 終えた 後で、きっと 仲間に 嬉々と して こう 報告したに ちがいない。

 

「 あのね、今日ね、変な おジイ が お店に 来たんだよ 」

 

「 それで この ジイさん、注文で  “ この 『 新作 』 『 № 2 』 を 一つ ”  なんて 言うんだ(笑) 」

 

「 それからね。 『 702円 に なります 』 って 言ったら、なんと 1050円、 出したんだ ! 」

 

「 ホント、意味 ワカンナイ ! 」

 

 

…… 大丈夫 ですよ。 お嬢さん。

 

また 来年、お店に 行った時は、お互いに 今日の ことは、スッカリ 忘れて いるでしょうからね(笑)