最近、朝日新聞 の 投稿欄に、とんでもない 川柳 が 掲載されたことを つくもさん の ブログ で 知りました。( 7月 17日 掲載  「 地に落ちた クオリティ ペーパー 」 )。

 

選者は 元 朝日新聞の記者で、同紙の 社是 「 安倍晋三を 徹底的に 批判する 」 を 忠実に 守っています。

 

また 投稿する方も 心得たもので、朝日に 掲載されるには どのような句意に すればよいか 知りつくしており、それを 実践しています。

 

これらを 読んで、「 ひどいなあ 」 と 眉を ひそめられた方も 多いと思います。

 

さて、今回は 21日の 読売 と 毎日 に 掲載された 投稿川柳を  一句 ずつ ご紹介します。

 

先ほどの 朝日川柳 の ような 不快感には とらわれないと 思いますので、安心して ご一読ください。

 

まずは 毎日 の 句から。

 

秀逸が 出ましたと ある このポスト

藤枝 萩原里美

 

「 なんじゃい、この句は 」 と 思われたでしょう(笑)

 

それで 皆さんは 「 宝くじ 売り場 」 を 思い出して ください。

 

その 窓口に 「 この 売り場から 1 等が 出ました 」 と いう 札が 貼ってあるのを 見たことが ありませんか。

 

あれを パロッ て いるのです。

 

「 この ポストから 投函された 句が 秀逸 を とりました 」 と アピール しているのですね。

 

「 なるほど ! 面白い ! 」 と 思いました。

 

でも よくよく 考えてみると、投稿された葉書が どの ポストに 投函したもの なのかは 分かりませんよね(笑)

 

郵便局員が いちいち、ポストを チェック しているわけでも ないし……

 

それから 宝くじ の 場合だと 「 この 売り場から 一等が 出たよ。 縁起の良い 売り場だよ。 さあ さあ、買っておくれ 」 と 宣伝 して、 売り上げ を 伸ばすことも できる でしょう けど、 「 さあ さあ。 縁起の良い ポストだよ。 どんどん 投函して おくれ 」 と はやし立てても、それで 何か 良いことが あるとも 思えませんし……(笑)

 

それから 話が 少し ずれるの だけれど、家に 読売を 配達してくれる販売店。  夏と 暮れに 宝くじの 購入代行 サービス を してくれるのです。

 

夏は サマー ジャンボ くじ、暮れは 年末 ジャンボ くじ。

これらについて 代金を預けると、東京の 「 よく 一等が 出る 宝くじ売り場 」 で、買ってきて くれるのです。

 

うちの地区 限定のサービス らしいのですが、くじ運の悪い筆者は 頼んだことが ありません。

 

宝くじ を 買うよりも、くら寿司 へ 行って 食事をする方を 良し と する タイプなのです(笑)

 

 

次は 読売に 掲載された句の ご紹介です。

 

七輪に 一万円は 載せられない

東京 大倉那智子

 

ここで いう 「 七輪 」 は ご存じ ない方も いるかもしれません。

 

その中に 木炭を入れて 火を 起こし、網の上に 魚などを おいて焼く 道具です。

 

 

モクモクと 煙が上がるので、庭や 玄関前の 路上で 使ったものです。

 

今では もう お目にかからなくなりましたが、昭和 30年代 には よく 使用されていました。

 

さて、この句は、「 七輪に 一万円は 載せられない 」 と 詠んでいる。

 

どういう 句意 なんでしょう。

 

選者である 佐藤記者の 解説には ひと言 ―― 「 サンマ 」。

 

この ヒントを 読み、筆者は 「 ああ、あれか ! 」 と、ピン と きたのです。

 

まずは、7月14日 読売朝刊 に載った、「 サンマ 初競りで わずか 24匹、1キロ 6万 2000円の 過去最高値 … 1匹 1万円でも 売り切れ 」という記事を ご一読ください。

 

 

北海道・道東沿岸の 小型船による 流し網漁で 14日、サンマが初水揚げされ、釧路市の 市場で 初競りが行われた。

 

数量はわずか 24匹 ( 約 2・5キロ ) で、1キロ 当たり 6万 2000円 ( 税抜き ) と 過去 最高値をつけた。

 

サンマは 近年、記録的な不漁が 続き、高値と なっている。

流し網漁 での 水揚げは 2年ぶり。

 

競り落とした 水産加工会社 「 マルサ 笹谷商店 」 ( 釧路市 )では 同日、直営店舗の 「 釧之助本店 」 ( 釧路町 )で、24匹 の うち 3匹を、1 匹 1 万円 ( 税込み )で 販売したが、午前中で 売り切れた。

 

ほかは、札幌や東京に 発送 すると いう。

 

 

先の 句 は 「 1匹 1万円 」 の サンマなんか、とても 七輪には置けないよ と いう思いを 詠んだのでしょうか。

 

―― 最後に 余談です。

 

この ニュースが 報じられた 14日。

 

筆者は たまたま、東武ストアに 買い物に 行っていました。

 

すると 突然、魚売り場 の 方から 「 ガラン ガラン」 と 鉦を 鳴らす音が 聞こえて きたのです。

 

続けて 売り場の前に 立った 店員さんが 口上を 述べ始めた。

 

―― 「 本日。 今年 初の 生サンマが 水揚げされました。 一匹 一万円 で セリにかけられたのを 当店でも 仕入れ、皆様に 三千円で 提供させて いただきます。 奮って お買い求め ください 」。

 

売り場の 目玉商品が置かれている 平台 を 見ると 「 3千円 」 の 値札が付いた サンマが 2匹、堂々と 鎮座していました。

 

 

―― この時は まだ、読売の 記事を 読んでいなかったのですが、今 思うと 不思議な こと ばかりです。

 

「 ここで 売っている この サンマは、本当に 一匹一万円で 競り落とした ものなのか 」

 

「 そんな 貴重な ものを、なぜ、このような 田舎で 販売 するのか 」

 

「 このような 高価なもの。いったい どこの 誰が 買うと いうのか 」

 

「 赤字覚悟の 商売だけど、店側に メリットは あるのか 」

 

これらの謎は 今でも 解けていません(笑)

 

ただ この 2匹 の サンマ。

 

翌日には 平台 では なく 通常の 魚売り場で、「 半額 」 の 値札をつけられて 並んでいました。

 

その値段でも、誰か 買った人がいるのかは 謎 の まま です(笑)

 

〔 了 〕