毎日新聞 の 朝刊に 「 仲畑流 万能川柳 」 と いう 読者の 投稿欄が 掲載 されています。
何でも 1991年 11月 に 連載を開始し、 読者から 葉書が 日に 約 1 万通 ―― 毎日 5 万句 の 川柳が 寄せられる とか。
その中から コピーライター の 仲畑貴志さん が 18句 を 選出し、それが この欄に 載るのだそうです。
もう 30年 以上も 続いているので、 常連 の 投稿者 も おられ、度々 その お名前を 目にします。
例えば 筆者が 2021年 12月 25日 に 書いた記事 「 『 アベック 』 と いう 言い方に ついて~ 川柳の ご紹介 」 で 引用した
キキキキキ キキキキ キキキ 赤とんぼ
と いう 句の 作者、宮本佳則 さん。
この方は 埼玉県 久喜市に お住まいなのですが、そこは 筆者が 住んでいる 隣の市 なのです(笑)
さて、その常連の中に、筆者の 大好きな 川柳作家、お鶴さん が おられます。
アーカイブ を 見ると、 この欄で 最初に 掲載されたのは 2000年 10月 6日 に 詠まれた この 一句 ――
メル友に 合わせて 年齢 ( とし ) を 変える 祖父
続けて 2000年 11月 5日 掲載の
高速と 縄跳び うまく 入れない
以来、 お鶴さん の 句は 現在まで 合わせて 1027 句 が、当欄に 掲載 されています。
さて、今回の 記事では それらの中から、この 1 年半の 間に 掲載された もの を 選んで、皆さんに ご紹介したい と 思います。
まずは、ファッション を 詠んだ 2 句 から。
パステル の スカート はく 日 ふえて 春
ブラウス と マスクの 色を 合わす 春
続けて、女性の 実感を 詠んだ 句 です。
手も 拭いて 涙も 拭いた 割烹着
嫁姑 妻母 こなす 女です
母の日に 娘らも 私も 母も 母
次は、お鶴さん が 女性の 恋心を 詠んだ 句です。
ストローを くねくねしなきゃ 言えぬこと
オムレツに スキって 書いて みたい朝
元 彼へ しあわせそうな 声 つくり
この歳で なんて どの歳 恋は 今
恋 ひとつ 跨いで 家庭へと もどる
ふたつ みつ 恋を 仕舞って 梅茶漬
喜んで くれる 人いて 栗ごはん
風船と 男は すぐに 飛んで行き
女子会の しゃべりに 、と 。は ない
続いて、読んでいて 「 そうか!」 と、感心した 句 です。
ハンカチ は シルク 嘘泣き用 ですの
この 「 嘘泣き 」 と いう言葉。
筆者の 小学生時代を 思い出します。
好きな 女の子を ちょっと からかったら 泣き出して しまった。
「 ちえっ ! あれは 嘘泣き だよな 」
友達と、そう 語りあった 思い出が あります。
嘘泣き は 女の子の 特権 なんでしょうね。
お鶴さん の ステキな 句 の ご紹介を 続けます。
化粧のり 良くて 多めにする 募金
お化粧が バッチリできた 日の 背すじ
それは きっと ピンッ と 伸びているんでしょうね(笑)
緋牡丹の お竜座りで ペディキュア し
ペディキュア とは 足指の マニュキア だそうですね。
それで 「 緋牡丹の お竜 座り 」 って、こんな 感じかな ?
次は 作者のセンスが きらり と 光る 句 です。
きれいでしょ 嘘で 磨いて おきました
イヤーカフ 私は いつも 欲深い
底抜けに 明るい人を 避けたい日
意味不明 「 女に しとくのは 惜しい 」
熱いので お気を つけください アタシ
家にいて ひとりキャンプの よな 私
ホールケーキ 持て余してる 誕生日
はみ出した メロン 攻め方 迷う パフェ
どの句 も 皆、上手 ですよね。
独特の 感性が ほとばしり ます。
次は 「 なるほど 」 と、思わず うなずいた 句です。
行儀良い 会話は キスの 前 までね
ドキドキで 聞く 尼様の 恋話
憎むには あって 愛すに ない 理由
日本人 パンの へそにも 置く 桜
最後に、筆者の 大好きな 句 です。
川柳 と いう ジャンルを 超えて、何やら 「 詩情 」 が 立ち上ってきます。
調律を 終えた ピアノが 凜と 立ち
竹の群れ 風を 育てるように 揺れ
さて、 長々と お鶴さん の 句を 紹介してきましたが、これは 昨日 掲載された 作品を ご紹介するための 「 前振り 」 だった とお考えください。
実は、読んで いただきたかったのは この 句 なのです。
8センチヒール から 降り 負け気分
北九州 お鶴
この句を 読んで 思ったのは、 「 女性に とって “ ハイヒール ” と いうものには 皆さん、 それぞれ、 特別な 思い入れが あるのだろうな 」 と いうこと。
そう 思ったのは、今月 18日に 毎日夕刊に 掲載された 「 ウチの場合は 」 と いう 4コマ 漫画を 読んだからです。
それを ご紹介して、今回の 記事を 終えたいと 思います。
〔 了 〕



