まずは 11 月 23 日 付け 読売新聞の 「 読売歌壇 」 に 載った 一首 を ご覧ください。

 

作者は 埼玉県に お住いの 正木 克美さん。

 

( 以下は その引用 )

 

 

メロディーが 流れ 「 お風呂が 沸きました 」

 

     かつて 薪割り 焚き付け係

 

 

選者の 小池 光 さん の 評は ――

 

「 お風呂の様子も すっかり変わった。 いまは 全部 自動で お湯が入る。

 

少年だった時代、 われは 薪 ( まき ) 割り、 焚 ( た ) き付けの 係だった。

 

感慨無量 」。

 

 

ここに ありますように、 今では 「 お風呂を沸かす 」 ことも、 実に 簡単な作業と なりました。

 

最新式の 「 エコキュート 」 と 呼ばれるものは、 あらかじめ お湯の温度 や 溜める湯量 ( 浴槽の底から どのくらいの高さまで お湯を 張るか ) を 設定しておくと、 スイッチ ひとつで 望んだとおりの お湯が溜まる。

 

しかも、 完了したら、 「 お風呂が 沸きました 」 と 音声で知らせてくれます。

 

この設備に 最初に接したときは、 筆者も 感激したものです(笑)

 

 

つくも さん も、 10 月 24 日 に 書かれた記事、  『 ガス台が 来た ! 冷蔵庫も ! 』 で、 次のような 感慨を 述べられています。

 

 

―― 「 最新式の 寝そべる湯船で スイッチ ひとつ、 きれいな おねえさんの声で 『 お風呂が 沸きました ♡ 』 と お知らせしてくれるような設備が ついていたら、 呑気に借りられる金額では おさまらないので、 全然、 オッケー !! 」。

 

 

でも、 そのコメントで、 ブロ友さんから、 「 おねえさん が きれいか どうかは、 分からないじゃないか ! 」 と ツッコ まれて いましたが……(笑)

 

 ここは ひとつ、 つくも さん を フォローして……

 

「 きれいな おねえさんの 声 」 の 「 きれいな 」 は、 「 おねえさん の “ 声 ” 」 を 形容しているんですよね ? (笑)

 

 

さて、 この 「 お風呂が 沸きました 」 の 音声ですが、 どのメーカーが 出している装置も、 みな、 女性の声の ようです。

 

やはり その方が、 「 柔らかく 」 受け止められるからだ  と 思います。

 

 

では、これが、 男性の声だと どうでしょう ?

 

 

突然ですが 「 母心 ( はは ごころ ) 」 と いう お笑いコンビが います。

 

日本テレビの 『 笑点 』 にも 何回か 出演しています

 

「 ボケ役 」 を 演じるのは、 嶋川 武秀 ( しまかわ ・ たけひで ) さん。

 

その 持ちネタに 「 歌舞伎役者に 成りきって、 見得を 切りながら 口上を述べる 」 と いうのが あります。

 

そんな彼に、このセリフを 言ってもらうと ――

 

お風呂がぁぁぁ あっ、 湧きぃ まぁ し た ああ ~ !! ( チョン チョン と 拍子木が 入る  笑 ) 」

 

 

またまた 話が 変わりますが、 11 月 21 日 に 放映された 「 ミュージック フェア 」 という 音楽番組で、 宮本浩次 さんを 知りました。

 

「 エレファント カシマシ 」 と いうバンドで、 ボーカル と ギターを 担当しているそうです。

 

11 月に、 70 年代 から 90 年代 までに 発表された 女性ボーカル曲のカバーを収録したアルバム、 『 ROMANCE 』 を リリースしました。

 

先の番組では 久保田早紀さん が 作詞 ・ 作曲した 『 異邦人 』 を 歌っています。

 

 

マイクを 片手に、 ステージを  一杯に使って、 時には 膝を 折ったり、 ドラムスが置いてある台に 片足を乗せたりして、そのパフォーマンスも 魅力的でした。

 

筆者は ふと、 「 この人の 声で “ お風呂が 沸きました ” と 言ってもらっても いいかな 」 と 思ったのです(笑) 

 

 

たまたま、先日 12 月 5 日 の 読売新聞に 宮本さんの ことが 取り上げられていたので、 その一部を ご紹介して 筆を おきたいと思います。

 

“ [ 週刊エンタメ ] STORY ・ 宮本浩次 ロック歌手 <1>    歌を、音楽を、愛し 生きてきた ” という 記事です。

 

( 以下は 同記事の抜粋 )

 

 

〔 新たな魅力 〕

 

「 私は、 本当に 歌うことが好きで 」。

 

2 時間弱に 及ぶ 取材の中で、 彼は そう 何度 口にしただろう。

 

1988 年 に デビューしてから、 いや、 その前から。 歌を、 音楽を、 愛し、 生きてきた。

 

 

「 もしも 私が 家を 建てたなら 小さな家を 建てたでしょう 」 ( 小坂明子 作詞、 作曲 『 あなた 』 )

 

先月 18日 発売の カバーアルバム 『 ROMANCE 』 の 1 曲目。

 

歌い出しを聞いて、 驚いた。 なぜ、 こんなにも 可憐 ( かれん ) なのか。

 

 

宮本らしい 力強さは しっかりと ある。

 

だが、 漂ってくるのは、 バンド ・ エレファント カシマシ の ボーカル と しての 武骨な印象とは 一線を画す、 ピュアで 甘い薫り。

 

歌い手 と しての 新たな魅力が 開花していた。

 

 

中島みゆきの 『 化粧 』 や 岩崎宏美が 歌った 『 ロマンス 』――。

 

収録された名曲への挑戦は、 改めて 『 歌うこと 』 と 向き合う時間でもあった。

 

ピッチ や 高さ などを 変えて 何度 歌い直しても、 最初に歌った デモ音源の出来を 超えられない。

 

何かが 欠けていることに 葛藤した。

 

「 歌が うまいと思っていたんだ、 俺。

 

これまでは 練習して 練習して モノ に していたのに、 新鮮な歌には かなわないんだ と。

 

自信を 失いもした。

 

この経験は、 ソロをより 分厚く、 充実させるものに なるように 思う 」。

 

〔 了 〕