【新日本ファクトチェックセンター】

今回も前回記事「その275」に引き続きの高市自民党関連の記事である。
■維新と国民民主党の連立入り合戦勃発?
まずは以下の記事を読んでもらいたい。
「総理目指す人は毎朝参拝したらいい」維新・藤田文武氏 靖国参拝は「日常として静かに」
>日本維新の会の藤田文武共同代表は5日のフジテレビ番組で、自民党の高市早苗総裁の靖国神社参拝を巡る姿勢が連立協議に支障を与えるかを問われ、「連立協議、政策協議のテーブルに上がる問題ではない」との考えを示した。国民民主党の古川元久国対委員長も、「少なくとも高市氏が言っている『適時適切に判断する』ことであれば問題はない」と語った。
>藤田氏は、靖国参拝について「外交問題にするべきではない。極めて政治的に扱われてしまっている」と疑問視した上で、「本気で総理を目指す人は毎朝参拝したらいいのではないか。僕は毎朝行っている」と語った。
「維新の藤田共同代表は、『高市総裁の靖国神社参拝の姿勢を維新は連立協議、政策協議において全く問題視していない』『靖国神社参拝を僕は毎朝続けている』と公言してるんですね」
「コレは、実質的には高市新総裁を強力に援護する発言では?」
そうだろうね。普段は維新に対して厳しい評価が多い感じ?の保守派の人達も、上記の藤田発言については概ね『正論だ!』的な感じでかなり好意的な評価が相次いでいる。『絶賛』に近いレベルで。
続いて、維新の前原誠司顧問の発言も。
「維新は小泉陣営に偏りすぎた」前原氏が苦言 松下政経塾先輩の高市新総裁と「相性合う」
>市氏と前原氏はともに松下政経塾出身で、高市氏が3期上の先輩にあたる。前原氏は、高市氏について「国家百年の大計に立って物事を考えられる政治家の一人だ」として、「憲法改正や、日米協力を強化するとの前提での日米安保の見直しが大事だ。その意味において非常に相性が合う」と強調した。
「進次郎に対しては『総裁選を辞退すべき』とまで苦言を呈していた前原誠司が、高市新総裁に対しては『非常に相性が合う』とまで言い切ってますね」
「維新はここに来て、高市新総裁に対してかなり友好的な姿勢を示し始めたというか、あからさまにラブコールを出していますね」
うむ。
実際のところ、維新の特に「関西以外」の議員の『今後、もしこのまま連立も組めずに埋没したら維新は終わりだ』的な危機感は相当なレベルになってきている。
「維新は大阪ではますます圧倒的な強さになってますが、一方で関西以外では選挙区では今はほとんど勝てない感じですからね。関西以外の維新議員にとってはもはや【死活問題】ですよね」
だからこそ小泉陣営とは(特に東京維新の連中は)「かなり前のめり」の連立協議をしていたようだが、総裁が高市早苗になっても【維新は高市自民との連立にかなり前向きな姿勢ですよ】、というアピールを明確に発信している訳だ。
「今のままだと自民の連立相手は国民民主党になりそうな雰囲気だから、維新は焦ってる?」
そういう側面はあるのだろうな。
なので、高市自民党としては『国民民主党と維新の内、条件のいい方をパートナーに選べばいい』的な、概ね【有利な立場】にあると言っていいかも。
で、維新の連立入りに猛反対している【一番の障害】は勿論、公明党な訳だが、公明党の幹部は最近『連立離脱』をチラつかせた強硬発言?で危ない火遊び?をしている?模様。
展開によっては『公明が連立離脱、自民と国民民主党と維新の三党連立政権』という『政界大再編』のルートも可能性としては見えてきたかもしれん。
「自民党としては、もはやそれが『一番支持率も稼げて選挙でも勝てそうな連立の枠組み』ですよね」
■公明党の危ない火遊び?について考察
で、前述の【公明党の危ない火遊び?】についてだが。
「ここ最近、公明党が『連立離脱』をチラつかせた強硬発言?をしている件ですね」
うむ。
実は、公明党が『自民党に対してやや警告的な強硬発言をする?』こと自体は、歴史的にはさほど珍しいことではなく。
で、それに対する世間?の反応としては。
①保守派の人達からは『いい機会だ! これを機に自民はもう公明党を切ってしまえ!』的な勇ましい意見が相次ぐ
②それに対してオールドメディアの自称識者や、保守派に批判的なネット論客等からは『公明党がいなければ自民は選挙で票の超大幅減は必至。保守派は相変わらず現実が何もわかってない! そもそも自民党内では【公明との連立死守は絶対条件】という意見が圧倒的多数だ!』的な意見が相次ぐ
上記のような展開になるのが、世間の『いつもの反応』という感じで。
で、結局は『なんだか良くわからないままそのうちにシャンシャンと収まって?普通に連立継続』という結末になる展開。
「もはや様式美? それは過去にも何度か繰り返された展開、に見えますねぇ」
うむ。
「で、センター長は上記の様式美的な展開?に対して、どういう見解なのでしょうか?」
4年前くらいまでの時点でのワイの見解は、②に近いスタンスだった。
当ブログで公明党について考察した記事はあまりないと思うが。
今から1年半ほど前、2024年6月時点の当ブログの「その150」でも、まだ②に近いスタンスだったのが記事として残っている。
新日本FC その150:都知事選2024:蓮舫の浅知恵?と自民党刷新への道
>保守派の人達はしばしば「もう公明党なんて切ってしまえ!」などと勇ましいことを仰るが、党内部ではそうした意見はまだ少数派だろう。
「センター長にしては珍しく、この点は左翼側の見解?に概ね同調していたテーマだったのですね」
「で、今の見解はどうなんですか?」
今のワイはむしろ①に近いスタンスになっている。
■時代が確実に変化している
「あらら。考え方が180度変わった? このテーマについて変節したのですか?」
別にワイの『考え方』自体が変わった訳ではなく。むしろ『状況』『現実』の方がここ数年で激変した結果である。
そもそも、数年前のワイが②に近いスタンスだったのは、イデオロギーとか公明党への好感とか云々では一切全くなく、純粋に『損得勘定でソロバン弾いたら、客観的に見て概ねそういう評価になるよね』というだけの話だった。そして『自民党内でも連立解消を主張・容認する勢力はごく少数』という現実が当時はあった。
しかしここ数年で『状況』『現実』の方が激変した結果、『今、損得勘定でソロバン弾いたら、自民側が公明党との連立にこだわる必要は既にあまりない(公明党がもし我儘言ってゴネ続けるなら、公明との連立解消は自民側の現実的・有用な選択肢に十分入ってくる)』というスタンスになっただけ。
「何を言うか! 公明党がいなければ自民は選挙で票の超大幅減は必至。公明党との連立による恩恵はかなり大きいのは明白。お前はそんなことも判らないのか!」
前述の通り、『4年前』だったらそうした意見にワイも大筋では同意できたよ、確かに。しかし、その認識はもはや古い。
『公明党との連立による恩恵』が今はない、と迄は言わない。恩恵(メリット)は今でも『有意』なレベルで確かにあるだろう。それは否定しない。
ただ、同時に自民にとって『公明党との連立によるデメリット』も『有意』なレベルで確実にあり、そのデメリットはますます増大している。
その「メリットデメリット」を総合的に判断すると、『状況』『現実』は数年前とは確実に激変して、微妙な感じになっている。
「今は、公明党や創価学会に対して批判的なスタンスの有権者の方がどう見ても多い感じですよね」
「何が要因なのでしょうか?」
幾つか挙げると。
●創価学会は、最近の世間の『旧統一教会叩き』の流れ弾をモロに喰らってイメージが大悪化している
これは、半分くらいは『岸田文雄のせい』だろう。あとの半分はアベガー左翼(鈴木エイトや有田芳生ら)や左派メディアによる『旧統一教会叩き』のせいで。3年前からオールドメディア中心に突然異常に盛り上がったこのムーブが、流れ弾的に創価学会や公明党のイメージも大悪化させている。
「やたら『韓国推し』な点や、『政治に口を出す新興宗教団体?』みたいな点で、両者はなんとなく有権者からのイメージが被る?のでしょうね」
「センター長は、旧統一教会に対してどういう見解なのでしょうか?」
『好きか嫌いか?』で言えば『全く好きではない』。ただ、そもそも統一教会は、既に2010年代の時点で、創価学会等の大手宗教団体とは『比較するのもおこがましい』レベルの『雑魚団体』『弱小団体』でしかなかった訳で。
信者数も影響力も資産規模も、創価学会等に比べれば『桁違い』に小さい。かつての全盛期(桜田淳子とかが目立っていた)の頃ならともかく、ここ数年は「そのへんによくある弱小宗教団体の一つ」でしかなかった。
この頃も広告宣伝にだけはかなり力を入れていたので、3年前に『勘違いしたテロリストによる安倍晋三暗殺事件』が起こる前までは、テレビ局などのメディアもバンバンにこの団体の広告を流したりして協力?しまくっていはいたが。
こんな【弱小雑魚団体】が3年前から突然、さも『日本を強烈に汚染&支配してきた巨悪・闇のフィクサー』であるかの如くメディアで強烈に叩かれるようになったのは、ほぼ『陰謀論』そのもので。
「『幽霊の 正体見たり 枯れ尾花』みたいな?」
ま、統一教会はどうでもいいが、この陰謀論?の影響で結果的に創価学会のイメージも大悪化しているのは間違いなく事実だろう。
●公明党支持者達の選挙運動の影響力が以前より格段に低下している
4年前くらい迄の公明党というのは、選挙では『選挙区の候補者全員当選が当たり前』と誇れるくらいの、日本屈指の『常勝軍団』だった。
「当時の公明党は何故、それほどまでに選挙で強かったのでしょうか?」
一つには、当時の代表だった『山口那津男』の、公明党支持者達からの絶大な(カリスマ的な)人気があって。
『なっちゃん(山口那津男)の為なら、アタシ全力で頑張っちゃうよ!』みたいな、『超精力的に選挙運動を行う熱烈な支持者がかなり多数いた』のが、当時の公明党の選挙の強さを支えていた。
だから、前述の『統一教会叩き』の後も、『山口代表』の時代はそこまで『選挙での顕著な弱体化』は見られず踏ん張っていた?のだが。
2024年に山口が代表を辞任。その後は石井啓一が代表に就いたのだが、そこから公明党の露骨な迷走が顕著になり。
2024年の衆院選では、なんと『代表の石井啓一が選挙で落選』という、以前の『常勝軍団』からは考えられない結果が突きつけられ。
「衝撃的な結果ですねぇ」
後を継いで代表に就任した斉藤鉄夫も、正直『山口那津男とは比較するのもおこがましい』というレベルでカリスマ性が極めて乏しいように見える。『超精力的に選挙運動を行う熱烈な支持者』なんて今は何処にいっちゃったの? という感じで。
そして支持者達の高齢化傾向も以前から顕著で。今後を見据えれば当然『若者の支持』こそが党に必要な状況なのに、今の公明はむしろ以前にも増して左傾化して『オールド左翼』に受けるような政策ばかり重視している傾向が強まっているトンチンカン。
「実際、斉藤代表下で戦ったこの夏の参院選では、公明党は『改選14議席に対し、僅か8議席しか獲得できない』という惨敗?でしたしね」
公明は改選議席と比べるとほぼ半減の結果。
ま、これは【連立相手の石破首相の、有権者からのかなりの不人気】という要素も当然大きかったのだろうが。それでも公明党は共産党と並ぶ「最大の敗者」クラスの大惨敗であり、極めて深刻な低迷状態と言える。
そして、最近の公明党の、自民に対する挑発的な(攻撃的な)言動を見ても、不信感というか『今や自分の党の候補すらバンバン落選させている今の(余裕が全くない)公明党が、果たして自民側の候補も本気で応援・支援してくれているのだろうか?』という疑念にも繋がっているようで。
■自民党内の意識も既に激変している模様
で、こうした『公明党の大変化』に対し、自民党内の『公明党に対する意識』も激変している形跡が伺える。
「具体的にはどういった点でしょうか?」
たとえば、前述の公明党の『連立離脱』をチラつかせた強硬発言?についても。
そもそも今回は総裁選の前時点で、公明幹部らは既にそうしたチラつかせ発言を公然と行っていて。
公明党の斉藤代表「理念合った方でないと連立政権組めない」 次期自民党総裁めぐり
2025/9/7 TBS
>公明党 斉藤代表
「今回まだどなたが立候補されるのか全くわからない状況ですけれども、その中で公明党としては、連立政権を組むのであれば、保守中道路線、私達の理念に合った方でなければ、当然これは連立政権組むわけにはいきません」
>また、斉藤氏は2日夜に都内で石破総理と会食した際、「衆議院の解散だけは公明党として絶対認めることはできない」と伝えていたこともあきらかにしました。
これは『公明党による事実上の高市早苗拒否宣言』だと当時から言われていて。少なくとも自民党の議員や党員達の大半はそう受け止めていたはず。
「どう見てもそうですよね」
ところが、そうした公明党側の異例の警告?にも関わらず、総裁選では党員票でも高市圧勝、決選投票では議員票ですらも高市が小泉を上回る完勝という結果になった。
これは公明党サイドとしては完全に思惑が外れた形で、彼らにとって予想外の展開だったと言えるだろう。
「つまり、自民党の党員や議員達の意識としても、今や【公明党との連立にそれほどこだわる必要は既にあまりない(必須ではない)】という認識の人が過半数を占めている、と」
そう見るべきだろうな。
そして、そうした(もう公明党を切ってもいい的な)認識はおそらく、決して「高市早苗サイド」だけの話ではない。
上記TBSの記事では、『今年の9月2日に、石破総理に対し【衆議院の解散だけは公明党として絶対認めることはできない】と伝えていた』と報じている。
「あれ? でも石破総理はその後も、自身のリコール阻止の為だけに【衆議院の解散】をチラつかせて必死に党内を恫喝してましたよね。直前の9月7日迄は」
それよ。
この時、公明党から【衆議院の解散だけは絶対認めることはできない!】と明言されていたにも関わらず、石破茂はその後も平気で【衆議院の解散】のカードを本気で検討していた訳だ。
「つまりこの時点で、公明党はあの石破茂にすら【軽く見られていた】【舐められていた】と」
そういうことになるだろう。
これは、選挙時に地方回りなどをしている中で、自民党員や議員達の多くが『公明党の支援?による恩恵を以前ほど感じない。むしろ激減している?』という実感を得ている、といった理由もあるのだろう。
「こうした、『状況』『現実』の変化を公明党側が未だ認識しておらず、彼らが事態を客観視できないまま(古い認識のまま)火遊び的な挑発的な言動を繰り返しているのだとしたら…」
「公明『この要求が受け入れられないなら連立政権組むわけにはいかない!(ドヤァ』、自民『ああそうですか、では連立解消ですね。公明さんさようなら(アッサリ』みたいな展開も今後はあり得る?」
それは『以前なら考えられなかったような展開』だが、今後は現実的に十分あり得る、とワイは見ている。それくらい、公明党の最近の異例な(異常な)強硬発言は、自民党内や(潜在的な)自民支持者達から強烈に強い反感を買っている。
こうした公明党幹部側の(斎藤代表らの)迂闊過ぎる発言は、与党内で不信感を煽り選挙時の現場での双方の選挙協力に確実に悪影響を及ぼし、結果、ますます自民にとっての公明の存在価値が低下していく悪循環、という展開になっているように見える。
で、他にも『公明側の言動の本音とタテマエの違い』の考察とか、まだ話したい件はあるのだが、長くなったので今回はここまで。続きはいずれ(予定では次回)。





