【新日本ファクトチェックセンター】
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前回記事(その241)の続きで、主に立憲民主党関連の考察を

 

 


■国民民主党の参院選の公約案が判明

まずは以下の記事を読んでほしい。

国民民主党の参院選の公約が判明『減税で手取りを増やす』『子育て支援金の廃止』『再エネ賦課金の停止』『原発の建て替え』『外国人土地取得規制法』『スパイ活動防止対策』『憲法改正』⇒ ネットの反応「立憲民主を近寄らせない強い意志を感じるw」

 

>電気代値下げに向け、電気料金に上乗せされる「再生可能エネルギー賦課金」の徴収停止を打ち出した。原子力発電所のリプレース(建て替え)・新増設推進によるエネルギー自給率50%の実現もうたった。

>安全保障分野では「外国人土地取得規制法」の制定やスパイ活動防止対策の強化を約束した。緊急事態の際に国会機能を維持するための憲法改正も改めて掲げた。

真琴「日本の極左が真っ赤になって発狂しそうな、『日本にとって必要な政策・公約案』がズラリと並んでいますね」

うむ。

これはまだ「公約案」なので最終確定ではないが、国民民主党は「今の同党の高人気がどういった支持層に支持されている結果なのか?」を概ねきちんと把握している(勘違いしていない)、という証左と言えそうな内容になっている。

翔子「特に『再エネ賦課金の停止』『スパイ活動防止対策』あたりは是非ともガッツリ全力推進してほしいです^^」



■ゴリゴリの左派ジャーナリストからも酷評される今の立憲民主党

続いて、以下の記事を読んでほしい。


「ガチ支持層の立憲離れ」が一気に加速…聞こえだけは良い「消費減税」に手を出した「グダグダ政党」の成れの果て
2025/5/8 PRESIDENT Online

 

>立憲民主党が今夏の参院選の公約に「1年間の食料品消費税ゼロ」を掲げた。ジャーナリストの尾中香尚里さんは「立憲の価値観と相反する、コア支持層も一気に逃げ出す政策だ。得られる支持よりも失う支持のほうが格段に大きいだろう」という――。

>そんな姿勢が透けて見えるから、立憲はいつまでも「政権を担うべき政党」としての信頼を勝ち取れないのだと思う。

>ここまで来たらあくせくせず、立憲は参院選で有権者の失望を引き受け、一敗地にまみれたほうが、立ち直りは早い気がする。

真琴「結構辛辣な、立憲民主党へのダメ出し記事に見えますが」

うむ。

この記事でまず注目すべきは、あの【尾中香尚里】が書いた記事だ、という点。

尾中香尚里は誰もが認めるような【ゴリゴリの左翼記者】であり、これまでは【アンチ自民・アンチ維新・親左翼政党】という傾向があからさまな姿勢であって。

翔子「うーん。尾中香尚里にしては珍しく? かなり冷静且つ客観的で的を射た記事のように見えます」


立民は『財源の裏付けのない減税案は無責任だ!』などとこれまでさんざん【他党批判】ばかり熱心だった癖に、今の立民の減税案の【財源】の話は二転三転で迷走し続け、未だになんだかはっきりしない曖昧路線で。

こんな無様な有り様では「立民が何をやりたいのか?」が国民に伝わるはずもないだろう。



■れいわ新選組も今の立憲民主党を公然と酷評している

尚、れいわ新選組の山本太郎も、立憲民主党を【サギ政党】と公言して罵倒している。以下ポスト。

2025/5/7 れいわ 山本太郎

 

>ただ、食品の0%みたいなことをいっている、サギ政党が存在していますからね、気をつけてください、立憲民主党です。

>30年、日本をダメにしてきたヤツらが、しかも不景気の時に消費税まで上げた経済オンチが、今、消費税0%食品だけっていう、苦し紛れのものを出してきてる。騙されちゃダメです。

真琴「れいわ新選組の【立憲民主党嫌い】の傾向は以前から結構散見されますねぇ」

うむ。当ブログでもそのあたりは「その160」等で何度か考察済である。

 


れいわ新選組側としては「かつて議席数や勢いや支持に大きな差があった頃、野党間調整時の立民の上から目線の(れいわを小馬鹿にするような)傲慢な振る舞いに怒り心頭だった」という側面があり。

一方で立民側としても「都知事選など過去の選挙でれいわ新選組が立民に非協力的で、毎度やたら立民に噛みついてくる」という点で、立民陣営(支持者も含む)がれいわ新選組に対して批判的な側面もかなり散見される。

翔子「この両者の確執はそれなりに根深いように見えます」



■立民はそもそも【現状維持志向勢力】であり、本気で政権交代を目指してなどいない(キッパリ

前述の記事で尾中香尚里は『立民は「政権を担うべき政党」としての信頼を未だに勝ち取れていない』と喝破していた。それはそうだろう。

一番の問題は、立民が口先でだけは「政権交代を必ず実現する!(キリッ」などと遠吠えはしていても、その実【本気で政権交代を目指す意志すら、実はそもそも立民にはない】という点ではないか。

尚、ここで言う【政権交代】には、「自民と立民の大連立」は含まない。左右を問わず、「自民と立民の大連立」など「ほぼ誰も望んでいない展開」であろう。そんな物は実質的には【政権交代】とは言えない。

真琴「もし【石破と野田の増税大連立政権】、なんてことになれば、まさに【最悪の悪夢】でしかないですからね」

生姜教授「立民は本気で政権交代を目指している! 何を根拠にお前らはそんな誹謗中傷をしているのだ!」

根拠の一つは、たとえば、内閣不信任決議案の提出について。

立民は、去年まで、『不信任決議の成立が見込めない』ような状況の時には、何だかんだと口実をつけてほぼ毎年欠かさず、不信任決議案にこだわり続け、毎回ドヤ顔で提出していた。

翔子「重要法案の審議などを後回しにしてでも【とにかく不信任決議案は必ず提出する!】という点に強烈にこだわっていたのがこれまでの立民の姿勢だったのは明らかです」

で、今年。石破政権は「少数与党」であり、今年こそは去年までとは異なり、『不信任決議の成立が、現実的に十分あり得る』状況なのは、誰もが認める事実であろう。

ならばこそ、今年こそ『何としても不信任決議案の提出に最優先で徹底的にこだわり続ける』のが、「政権交代を目指す野党第一党」に求められる【当然の姿勢】なのは自明である。

真琴「そりゃそうですよね」

ところが、立民はよりによって今年は内閣不信任決議案の提出にやたら後ろ向きであり。

立憲内に「石破氏のままが得策」の意見 不信任案に「様子見」の背景


>党内に「石破首相のまま夏の参院選を迎えた方が得策」との意見が根強いためだ。

立民としては高市早苗らの人気や支持の高さを恐れており、とにかく「自民の党首が(国民に不人気の)石破のまま選挙を戦いたい(その方が楽)」というのが本音ではないか。


翔子「通りそうもない時はいつも毎度ドヤ顔で不信任を提出するのに、通る可能性のありそうな今年は不信任提出を渋るとか、立憲民主党は大嘘つきの詐欺政党ですねぇ」



■『衆院解散なくして政権交代は実質あり得ない』という客観的事実

この『内閣不信任決議案の提出を渋っている』点が、『立民は実は本性では政権交代を目指してなどいない』根拠になるのは、【衆院解散なくして政権交代は実質あり得ない】という今の議席状況から来る客観的事実である。

具体的に検証してみよう。

衆議院の議席は合計465。過半数を握るには233議席が必要ということになる。

2024秋の衆院選後の、会派別の議席数は以下を参照。

衆議院・会派別所属議員数

 

242_02

 

上記は11月時点の数字であり、現在は議員辞職等で数字に若干の誤差が生じている可能性はあるが、状況に有意な差はない為、上記数字を元に考察させてもらう。

『自由民主党・無所属の会』の議席は196。対して、『立憲民主党・無所属』の議席は148。後者の方が48も議席数が劣る。

真琴「自民と立民とでは、衆院議席数にかなりの大差がありますね」

うむ。自民と公明を足せば220。これが衆院の現与党の議席数。

そして、自公で220の議席がある(&参院は自公で余裕で過半数超えの)状況ですら、今の自民党石破政権が「少数与党」として政権運営に非常に苦しんでいる、というのは周知の通り。

となれば、衆院で僅か148議席しか持たない立民が、今の衆院議席数のままでは、仮に政権を担っても【まともな政権運営など到底不可能】というのは自明である。

仮に【立民、維新、国民民主党、共産党、れいわ新選組】の5党が連立したとしても合計議席数は231。過半数に達するには更に別勢力(無所属等)の協力が必要ということ。

翔子「しかも、『少しでも造反者や造反勢力が出れば一瞬ですぐに過半数未達』という状況ですね」

そして【維新や国民民主党】と【共産党やれいわ新選組】では政策面で【水と油】と言っていいほどに乖離があるのは周知の事実であり。大半の法案等では、「5党の合意」にきっちり達するのは不可能に近いだろう。

真琴「これ、実質的には立民政権?が今の議席状況のまま【衆院で過半数に達する】のは【ほぼ無理】なように見えます。これでは自民以外のどの党と連立しようが、法案も予算も、ほぼ一切何も通りませんよ」

そうなるな。結局は「自民に泣きついてすり寄るしかない展開」は目に見えている。

なので、もし「立民が参院選で勝利」したとしても、それだけでは【政権交代は実質不可能】なのは【自明】と言える。

翔子「つまり、立民が政権交代を実現する為には【衆院の議席状況の変更】が必須であり、つまりは【衆院の解散総選挙が必須】ということですね」

その通り。

であるならば、『政権交代を本気で実現する!』と表向き豪語している立民としては【解散総選挙は望むところだ! 石破政権はさっさと退陣せよ!】という姿勢で『堂々と内閣不信任決議案の提出をする』のは「当然の帰結」となるはずで。【不信任を出さなきゃ嘘】、のはずで。

真琴「内閣不信任決議案の提出をするには衆院で51名以上の議員が必要で、その条件を満たせる野党は現状、立憲民主党だけですしね」

うむ。

なので、今国会で立民が「内閣不信任決議案の提出を渋って、結局出さない」ようなことがもしあれば、タイトルに挙げたように【立民の本性は、実は『石破自民との大連立増税政権』をこそ目指している】という点の証左、と言っても過言ではないだろう。

 

前述の立民の【表向きの姿勢】【うわべの口先だけの主張(政権交代を本気で実現する!(キリッ)】は【全部真っ赤な嘘だった】、ということ。

その場合は、この夏は【立憲民主党を終わらせる夏】にこそしなければならない。こんな【詐欺政党=立憲民主党】にはキッパリと【NO!】を突きつけなければならない。

それが日本国民の民意である、と我々は世に示す必要があるだろう。


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