田舎の治療法② | 意地に生きるも男の本懐 なんてね

意地に生きるも男の本懐 なんてね

意味はほとんどない・・・ひとりごと

ちょっと懐かし昭和の思い出話

     (サブタイトル)


続き




 虫歯で丸く穴の開いた所に「正露

丸」を押し込むとハンカチを強くか

むように教えられた。しばらくの間

独特の味と格闘していると痛みが和

らいでくるのだ。今で痛くなったら

すぐ歯医者さんに行くのでこのよう

な光景は見かけることはなくなった。

田舎ならではの治療法であったのか

も知れない。



 冬になると「シモヤケ」と「ひび

割れ」のオンパレードである。「シ

モヤケ」は、とにかく痒かった。耳

ぶ、手、足、あらゆるところにで

きるわけだから性質が悪い。



「ばあちゃん!痒い!」と言うと祖

母はひたすらゆっくりと、揉みほぐ

してくれた。痛いんだけど気持ちが

いいような妙な快感があったものだ。

それでも治らないところは究極の荒

治療である。まち針の先を火であぶ

り、左手で患部を思いっきりつまみ

あげる。後は覚悟を決めて「ブスッ

!」と刺すだけだ。刺した後は思い

っきり絞ると「どす黒い血」が現れ

るのだ。こいつが出ると痒みが治ま

るのである。



続く