前回は日本の「消費者物価指数」から、実際に「インフレ」が起きていることを確認することができました。
この「インフレ」=「悪い」と考えている人は多いのではないでしょうか?
実際、物の値段が上がっていて生活に苦しんでいると思います。
ですが、商売の基本として「値段」というのはその「物やサービス」への価値です。
昭和、平成、令和と時代が続いてきて、技術や生活水準があがったのは過去の人々が頑張ってきたからです。
どんなに頑張っても賃金が上昇しないのであれば、頑張る人々はいないでしょう。
少し話がずれましたが、春闘などで基本給の上昇がみられます。
ですが、図の「実質賃金」を見ていただくと、100を下回っています。
実質賃金とは「もらったお給料で実際にどれくらいのモノやサービスが買えるか」を表す指標です。
ここから、実際の賃金が上昇していないことが分かります。
この状態で日銀が金利を上げてしまうと、「エンゲル係数」が上昇したり、住宅ローン(変動金利)の返済額が増加し、
さらに生活が苦しくなってしまいます。
当然、金利が上がれば相対的に「円」の価値が高まり、輸入品を安く買えるメリットがあるのも事実ですが、値段が下がる「デフレ」は就業意欲を削ぐ可能性が高いです。
「今の円の価値はこのくらいだから来年の給料は下げますね。」といわれ、頑張る気は起きないでしょう。
ですので、「インフレ」=「悪い」ではなく、「給料」が低いことが悪い点は理解が必要だと思います。
日銀の植田総裁や政府が春闘で賃上げを要求しているのは、当然の事なのです。
ですが、資料からも分かる通り、企業は基本給を上げず、ボーナスという一時金で対応しています。
私は値段を上げるという行為が「デフレ」が長かった日本で「悪」と考えられているのが一因だと思っています。
基本給を上げてしまえば、それを価格に転嫁するしかないからです。
※エンゲル係数とは
家計の消費支出全体に占める食費の割合を示す指標です。
この数値が高いほど、家計が食費に圧迫されている可能性を示唆します。
