労災(ろうさい)とは、正式名称を労働者災害補償保険といい、労働者が仕事中や通勤中にケガをしたり病気になったりした場合に、必要な保険給付を行う公的な制度です。
労災保険は、原則として1人でも労働者を雇っている事業所に加入が義務付けられており、パートやアルバイト、契約社員など雇用形態にかかわらずすべての労働者が対象となります。
■労災の認定条件
労災と認定されるには、原則として以下の2つの要件を満たす必要があります。
▼業務災害
仕事中に発生した災害のことです。
・業務遂行性
労働者が雇用主の支配・管理下にあるときに発生した災害であること。
休憩時間中や出張中、会社の施設内での行動なども含まれます。
・業務起因性
業務が原因となって発生した災害であること。
仕事内容や職場環境に起因するケガや病気がこれに該当します。
▼通勤災害
通勤中に発生した災害のことです。
通勤とは、合理的な経路と方法で行う、住居と就業場所との間の往復を指します。
通勤経路を逸脱したり、中断したりした場合は原則として通勤災害とは認められません。
■労災の主な給付の種類
労災と認定されると、災害の種類や状況に応じてさまざまな給付を受けることができます。
▼療養(補償)給付
医療機関での治療費や薬代、入院費などが全額支給されます。
労災指定病院を利用すれば、窓口での自己負担はありません。
▼休業(補償)給付
療養のために仕事を休んで賃金を受けられない場合、休業4日目から賃金の約8割(休業特別支給金を含む)が支給されます。
▼傷病(補償)年金:
療養開始から1年6ヶ月を経過しても傷病が治らず、その状態が一定の重さである場合に支給されます。
▼障害(補償)給付
傷病が治った後も身体に一定の障害が残った場合に、その障害の程度に応じて一時金または年金が支給されます。
▼遺族(補償)給付
労働者が業務または通勤が原因で死亡した場合に、遺族に対して年金または一時金が支給されます。
▼葬祭料(葬祭給付)
労働者が業務または通勤が原因で死亡した場合に、葬儀を行った人に支給されます。
▼介護(補償)給付
障害(補償)年金や傷病(補償)年金を受けている方が、一定の障害により介護を受けている場合に支給されます。
■保険料について
保険料は全額事業主が負担するため、労働者自身が支払うことはありません。
尚、手続きは、基本的に労働者本人が所轄の労働基準監督署に必要書類を提出して行います。
事業主には手続きをサポートする義務があります。