■2025年5月成立の改正区分所有法とは
▼法改正が行われた背景
・マンションの「2つの老い」の進行
建物の高経年化と所有者の高齢化が同時に進んでいます
・意思決定の難航
所在が分からない所有者や、総会に関心を持たない所有者が増え、修繕や建替えの合意形成が困難になっています
▼改正法が施行される時期
・施行日
2026年4月1日
・適用対象
2026年4月1日以降に招集手続きが開始される総会(集会)から新しいルールが適用されます
■主な改正ポイントと決議要件の緩和
▼管理を円滑にするための見直し
・出席者多数決の導入
これまで全体の4分の3以上の賛成が必要だった「管理規約の変更」や「共用部分の変更」について、
総会出席者の4分の3以上の賛成で決議できるようになります
・所在不明者の除外制度
裁判所の認可(除外決定)を得ることで、連絡がつかない所有者や議決権を多数決の母数から除外して計算できるようになります
▼建替え・再生を円滑にするための見直し
・建替え決議要件の緩和
これまで一律で5分の4以上の賛成が必要だった建替え要件が緩和されます
耐震性や火災に対する安全性の不足、外壁剥落の恐れなどの事由がある場合、4分の3以上の賛成に引き下げられます
・被災マンションの再建要件緩和
災害で被災したマンションの再建についても、一部損壊からの復旧や一括売却などの決議要件が緩和されます
■分譲マンションにお住まいの方への影響と注意点
▼管理組合が今から取り組むべきこと
・管理規約の確認と見直し
新しい区分所有法に合わせるため、現在の管理規約を変更する手続きが必要になる場合があります
・所有者名簿のアップデート
所在不明者を把握し、スムーズな総会運営を行うために、連絡先や所有者情報の最新化がこれまで以上に重要になります
▼今回の改正によるメリット
・スムーズな修繕計画の進行
これまでは一部の反対や不参加によって進まなかった大規模修繕などが、スムーズに進めやすくなります
・マンションの価値維持
意思決定が早まることで、建物の適切な維持管理や老朽化対策がスピーディーに行えるようになります