現在の為替市場(2026年5月時点、1ドル=159円前後)で取引されています。
結論から言えば、中長期的にはまだドル高円安基調が継続しやすい環境にあります。
ただし、足元では政府・日銀による為替介入への警戒感が非常に強く、
ここからの上昇は「一本調子ではなく、乱高下を伴う神経質な展開」になると見られています。
■円安が継続しやすい3つの背景
▼日米の圧倒的な金利差(実質金利の差)
日銀が2026年夏(6月〜7月)にかけて追加利上げを行うとの見方が強まっていますが、
仮に利上げしたとしても政策金利は1%程度にとどまります。
米国の金利水準(5%台)に比べると依然として圧倒的な開きがあり、「円を売って、利回りの良いドルを買う」という根本的な流れは変わりにくい状況です。
▼中東情勢(イラン情勢)による原油高
地政学リスクを背景に原油価格が高止まりしています。
エネルギーを輸入に頼る日本は、原油高になると輸入企業による「実需の円売り・ドル買い」が発生するため、
これが構造的な円安圧力となっています。
▼為替介入の効果は「一時的」との見方
ゴールデンウィーク明けを含め、政府による為替介入とみられる動きで一時的に円高に振れる場面もありましたが、
市場では「介入資金も無限ではない(弾切れの意識)」と捉えられ始めており、下がったところは絶好のドル買い好機とみなされがちです。
■円安は止まるのか?
日銀が政策金利を上げれば、日米間の金利差が縮まり円高方向に進むかと言われれば、私は否定的です。
というのも、2025年に日本は利上げ、米国は利下げを行い金利差は縮まっているはずですが執筆時において1ドル=159円で取引されています。
金利が縮まってもドルの需要が多く、投機ではなくファンダメンタルに沿った動きと思っています。
実際、ドルはどの通貨よりも強い状況です。円安というよりドル高の動きです。
米国とイランの戦争においてホムルズ海峡が封鎖されており、原油の価格が1バレル=100ドルを超えています。
ドルの需要が多いこと、日本は原油が不足すれば経済が停滞すること(株安要因)、補正予算を伴う財政出動(円安要因)、日本の財政不安から金利高債券安となり「トリプル安」となりやすいと考えています。
政府は為替介入をするため、ドルを売りを行っていますが原資は無限ではありません。
また、日本は米国債を多数保有していますがこれらを売却した場合は米国に債券安の影響を与えかねないため米国債の売却はハードルが高いと思われます。