最近、偽広告がSNSを中心に配信されています。
特に動画広告は人気の動画のスタイルを真似たりして広告と気づかない事もあります。
偽広告を排除できない理由は大きく以下のような点があります。
■広告の仕組みと構造の複雑さ
▼多層的な仕組み
多くのウェブサイトやアプリでは、広告主と直接契約するのではなく、広告代理店やアドネットワーク、DSP(Demand-Side Platform)など複数の仲介業者を介して広告が配信されます。
この複雑な構造の中で、どの段階で不正な広告が紛れ込んだのかを追跡し特定することが難しくなります。
▼アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、広告主がアフィリエイター(個人のブロガーやサイト運営者など)に成果報酬を支払う仕組みです。
この場合、広告主がすべてのアフィリエイターの活動を完全に把握し、不適切な広告内容をチェックすることは困難になります。
■ 広告主側の問題
手軽な出稿
ネット広告はテレビ広告と比べて、安価で手軽に出稿できるため、小規模な業者や個人でも参入しやすく、悪意を持った偽広告を制作・配信するハードルが低いといえます。
利益の追求
偽広告は、ユーザーの興味を引き、クリックや購入に誘導することで大きな利益を生み出す可能性があります。
そのため、不正な手段だと分かっていても、広告主が偽広告の制作をやめないインセンティブが働きます。
■技術的な問題と対策のいたちごっこ
▼巧妙化する手口
偽広告の手口は日々巧妙化しており、AIやボットを使って人間が見分けにくいような偽の記事広告(ネイティブアド)を生成したり、クリック詐欺(アドフラウド)を行うなど、技術的な対策をすり抜けようとします。
▼検知の限界
広告プラットフォーム側も偽広告の検知ツールやアルゴリズムを導入していますが、新しい手口が次々と現れるため、すべての偽広告を事前にブロックすることは不可能です。
■法的規制と実行の難しさ
▼グローバルな問題
偽広告は国境を越えて配信されるため、特定の国の法律だけで取り締まることが困難です。
▼取締り側のリソース不足
広告の数が膨大であるため、すべての偽広告を個別に調査し、法的な措置を取るには、取締り側のリソースが追いつかないのが現状です。
■偽広告に騙されないように気を付けること
▼広告枠でないか確認をする
SNSでは広告が表示されている場合、動画内もしくは動画外枠に「広告」「AD」「プロモーション」などの記載があります。
これを確認することで実際のレビューなのか広告なのかの判断が可能です。
▼購入を急がせる動画はほとんど詐欺
詐欺の手口として、判断する時間を与えない点があります。
要は時間があれば、詐欺だとわかってしまうものです。
例えば、「この広告を閉じると2度と見れません」「残り5個在庫限り」などです。
そもそも在庫5個と表示してる動画を出している場合、1個減るごとに広告を作り直し直す必要がありますし、リアルタイムで更新が必要になります。
閲覧者が時間が経って我に返ると「なにか何か色々おかしいな。」と思わないように購入を急がせる傾向があります。
▼本当に存在するか会社名や公式HPで確認する
最近は大手企業を騙った詐欺もあります。その際は公式HPなどで実際にそのキャンペーンが行われているかを確認しましょう。
▼安すぎる商品には注意
相場より安すぎる商品は注意しましょう。
本当の目的はクレジットカードを含めた個人情報が狙いの場合もあります。
売る方も慈善事業ではないので、何か裏があるなと思う心が大事です。