今回は住宅ローンにおける「収入合算」についてのメリット、デメリットです。
収入合算とは
収入合算とは、夫婦や親子など、複数の収入を合算して、住宅ローンの審査を受ける方法です。
これにより、単独で住宅ローンを借り入れるよりも、借入可能額を増やすことができます。
収入合算のメリット
・借入可能額を増やせる
・事務手数料や諸費用を1本分で済ませられる
収入合算の最大のメリットは、借入可能額を増やせることです。
単独で住宅ローンを借り入れる場合、年収や勤務先、勤続年数などの属性によって、借入可能額が決まります。
収入合算をすることで、2人の収入を合算して審査を受けることができるため、単独で借り入れるよりも借入可能額が大きくなります。
また、収入合算をすれば、事務手数料や諸費用を1本分で済ませることができます。
住宅ローンは、借入額の1.5~3%程度の事務手数料や、1~2%程度の諸費用がかかります。
収入合算をすることで、これらの費用を1本分で済ませることができるため、費用を抑えることができます。
※ペアローンの場合は2本の住宅ローンを組むので事務手数料や諸費用を2本分払う必要があります。
収入合算のデメリット
・2人分の収入と信用情報が必要
・どちらかの収入が途絶えた場合に返済が苦しくなる可能性がある
収入合算を行うためには、2人分の収入と信用情報が必要です。
収入が不安定な場合や、信用情報に問題がある場合、収入合算が認められない可能性があります。
また、収入合算をした場合、どちらかの収入が途絶えた場合に、返済が苦しくなる可能性があります。
収入が1人分減ることで、返済負担が大きくなってしまうためです。

FPとしての主観
住宅ローンの「収入合算」や「ペアローン」は住宅の高騰や可処分所得の減少などにより魅力のある住宅ローンだと考えます。
しかし、「収入合算=無理をしている」という気持ちは必要だと思います。
収入合算してMAXまで借入するのではなく、余裕を持たせることが大事です。
特に夫婦で収入合算した場合、「出産」や「両親の介護」などのライフイベントが起きると、どちらかの収入が途絶える場合が多いです。住宅ローンを契約する際は最低でも借入期間に起こり得るライフイベントを考えると良いと思います。