※10/4 加筆修正しました

  

今回は投資物件において家賃を下げるデメリットについて考えます。

尚、あくまで1FPとしての意見となりますので、こういう考え方もあるんだ程度に読んでいただけると幸いです。

 

さて、本題ですが以下の条件の賃貸物件を持っていると仮定します。

・物件A(10部屋)

・家賃 8万円

・経費は20%とする

 

条件①家賃8万円の場合、空室が2部屋あるとした場合の年間収入は

家賃(8万円)×入居数(10-2)×12ヵ月×0.8=614.4万円

 

条件②家賃7.8万円にした場合、満室となった場合の年間収入は

家賃(7.8万円)×入居数(10)×12ヵ月×0.8=748.8万円

 

条件③300万円の設備を行い、家賃を8.2万円に上げ、満室になった場合の年間収入

家賃(8.2万円)×入居数(10)×12ヵ月×0.8=787.2万円

 

売却時に利回り3%として、直接還元法で価格設定した場合

条件①

年間収入(614.4万円)/利回り(0.03)=20,480万円

条件②

年間収入(748.8万円)/利回り(0.03)=24,960万円

条件③

年間収入(787.2万円)/利回り(0.03)=26,240万円

26,240万円-300万円=25,940万円

 

設備投資の300万円を支払っても、売却時には条件②と比較して980万円の増収が見込めます。

 

あくまで机上の計算となり、オーナーの事情や市場の動向など不確定な要素はありますが、

家賃の値下げは資産価値を下げることになり、売却時に影響を受けます。

また、収益が低下することで修繕費や管理費の負担が増加します。

ローンを組んでいれば返済負担も増加します。

 

安易に家賃を下げると・・・

収益の低下から「修繕費や管理費の負担」増加により、ローンが払えない

不動産会社に売却依頼したら、売却益が少ない

という流れになる可能性が高いです。ローンが完済できれば良いですが、残債が残ると目が当てられません。

 

以上、読んでいただきありがとうございました。