箱根・仙石原に「乙女峠」という峠があり、乙女トンネルだったかな?
そんな名のトンネルが通っています。

そこを深夜、仕事の帰りに2t車で通った時の事。
私が運転、相棒が助手席に乗っていてトンネル内に入りました。

私「ここ、乙女峠っていうらしいが」

私「貫通してんじゃ乙女じゃないじゃん」

私・相棒「わっはっはっは、、、」

仕事で疲れた野郎どもの会話です、、、と。
一呼吸遅れて、車の最後部の方から

「ふふ、、、」

と、静かな女の笑い声が聞こえました。

?、、、空耳?と思ってパッと相棒を見たら、
ヤツも目ぇ見開いて自分を見ていました。

「今、なんか聞こえたよね???」

後にはパネルがぎっしり、当然ワシら女なんか乗せていない訳で。

「トンネルの怪」ど真ん中貫通ですが、
その時は芯から体が振るえました。怖かったよ。
アフォはビビらしたれっ、て事だったのかな。

なんだったんだ、今までのは。夢でも見てたのか…でも部屋は…

そう思った瞬間です。地をつき上げるような猛烈な揺れが来たのは。

私たちは立っていることも出来ず、地面に手をついて私たちのマンションを見ました。

そのとき、一階部分が押しつぶされたのです。

もちろん私たちの部屋も両隣もその隣も…

一瞬でした。音も無かったような気がします。
阪神大震災でした。

あの日、私たちのマンション一階部分で助かったのは私たちだけでした。

後日同じマンションの住人(3階に住んでた)だった友人に、なぜあの時間外にいたのか聞かれました。

たまたま散歩に出かけたと言っておきました。
本当のことを言っても信じてもらえないでしょうから…

ただ、あの時計はまだ手元にあります。つぶれた部屋の隙間から庭に転がり落ちていました。

もう電池を入れても動きませんが、またあの鐘の音が聞こえないか心配です。

次の日の早朝、私は綺麗な鐘の音で目を覚ましました。
何か聞き覚えがある…懐かしい音…

そのとき突然ベットがすごく跳ね上がりました!
地震です。寝ていてても跳ね上がるようなすごい地震です。
娘が和室で寝ている!妻と慌てて床を這うように部屋を出ました。

すると廊下は何事も無く、しーんとしています。
地震がおさまったのかと、ふと今出てきた部屋を見るとベッドが大きな音をたて跳ねています。

一瞬なにがおきたのかわからなくなりましたが娘が心配になり、和室へ急ぐとまだ娘はぐっすりと寝ていました。

何がおきたのか、もしかしたら車でも突っ込んできたのかと思い部屋に戻りましたが、部屋はメチャメチャに荒れていて、
窓際まで行くことが出来ません。

娘も私たちの足音や声で起きてきました。

皆に着替えをさせ、皆で外へ出てみました。
玄関を出て家の前の通りから、私たちの部屋を見ました。
すると、何もおきていません。車がぶつかった様な跡もありません。