高校時代の友人が結婚して 式の為に友人の実家の方へ呼ばれた

山に囲まれた田舎で 道路こそ舗装されていたが 家より田んぼの方が多い
俺は車が無いので バスを乗り継いで2時間以上乗るハメになった

友人の家は 庭に大木の生えた大きな家

式は公民館的な場所で行われ 出席者は100人以上いたかも知れない
終わったのは 陽が沈みかけていた頃で 俺は飛行機が無いので 友人宅で一泊する事になった

翌日 帰る時に友人の母親が 弁当だと言って小さな包みを2つくれた



先日、宅配業者が家に来た。

「こんちは~、酸素の配達に伺いました~」

彼は手に小型の酸素ボンベを持っている。

家は注文していない事を告げたが、彼は納得しない。

彼「でも~確かに注文があったんですよ」

私「誰から?」

彼「○○さんです。電話番号も合ってるし・・・。」

私「え~っと、○○は義父ですが五年前に亡くなってますけど。」


彼「ええぇ!!」

酸素吸入が必要だった義父。いい加減成仏してくれ。

2年前の9月、敬老の日の直後だから16~17日頃だった。

当時ある雑誌の編集やってた俺は、その日、ある取材のアポが入っていた。
ちょっとした事情で締切ギリギリのスケジュールになり、
その日のうちに取材→原稿書き→先方確認→版下まで進めておき、翌日午前中に編集長に提出する必要があった。

取材先は千葉の外れ。家から直行しても6時台の電車に乗らなければ間に合わない。
その日はちょうど家族が出払っていて、家には俺一人だった。
前夜、2時近くまで取材の下調べをした後、目覚ましをかけて熟睡していた俺は、いきなり親父の声で叩き起こされた。

「何をぐずぐずしている!」

半分寝ぼけながら時計を見ると、まだ早朝4時半過ぎ。
いくら何でも早すぎる・・・そうは思ったが、ここで二度寝したら確実に寝過ごす。
仕方なく起き出すことにした。
二階の自室から一階に下りると、俺はまず仏壇に線香を供えた。


そう、親父は1年半前に死んでいた。

家に誰もいなかったので、わざわざ起こしに来てくれたらしい。
心配かけてごめんな、親父。でも、ちょっと気が早すぎるよ。
取材の方はお陰でうまくいった。

雑誌はその年の暮れに潰れたが、朝が苦手だった俺は、
あれから少しは早起きできるようになった。