じいちゃんから聞いた話。

従軍中、幾つか怪談を聞いたそうだ。その中のひとつ。真偽は不明。
大陸でのこと。

ある部隊が野営?することになった。
宿営地から少し行ったところに、古い小さな家が、周辺の集落からはずれてぽつんと建っている。廃屋らしい。

使えるようなら接収するかということで、数人が調べに行った。
家の中には什器や家具が一部残っていた。
だが、なぜかその全てが真っ二つに割れ、半分しかなかったそうだ。

テーブル?も椅子も、水瓶も、かまども、戸棚も、何もかもが半分。
おかしなことに、それらも家同様かなり古いもののように見えるのに、幾つかの品物の切断面は妙に真新しかったらしい。

調べに来た者たちがその異様な雰囲気に呑まれていると、一人が家の裏手から鶏の死骸を見つけてきた。白骨化したそれも半分だった。

戻った彼らはそのことを報告し、結局その家は使わないことになった。
夜、警戒のため何人かが宿営地の周辺を巡回した。
翌朝になって、最後に巡回に出た一人が戻っていないことがわかった。

他の者の中に、夜中にあの家に明かりがついていたと話す者がいて、すぐに捜索を行うことになった。民間ゲリラかもしれないからだ。
時機を見て突入したが、家には誰もおらず、また火を使った形跡もなかった。

行方不明になった一人は、昨日鶏が見つかった家の裏手で死んでいた。
争った様子はなく、着衣や装備にも乱れはなかったが、部隊に戻されることなくその場で埋葬された。
遺体はひどく小さかったという。

その後まもなく、部隊は転進命令を受けてそこを離れた。
後になって、その辺りではあの家が「半分の家」と呼ばれて忌まれ、昼間でも近づく者はいないという話を聞いたそうだ。


ふと 横を見ると 見知らぬ若い女性が少し離れて立っていた
乳白色の着物を着ていて 目が異様に大きい以外は美人の部類だと思う
心臓が止まりそうになって しばらく体が動かなかったのを覚えている

箸を止めたまま見つめ合っていると 女性が少しずつ近付いて来た
それが凄いプレッシャーで まともに息も出来ないくらいだった

女性は 俺に手が届く程度の距離まで近付くと 目を細めて何か言った
日本語だったと思うが ほとんど聞き取れず困惑していると 女性が着物の裾から枯れ枝の様な箸を取り出したので 手を付けていない方の弁当を咄嗟に差し出した

弁当を受け取った女性は 目を細めて嬉しそうな顔をしたので それが少し可愛くて和んだ

バスが来ても女性は弁当を持って立ったままで 見送っている様だった

一礼すると 又何か言ったが やはり意味不明だった…
バスの窓から見ると 凄い速さで山の斜面を駆け上って行く女性が見えて腰を抜かした

帰りのバスも乗り継ぎで 最初のバスを降りてから30分程待つ事になる

バス停は大きな舗装道路沿いにあって すぐ後ろは山
道路沿いには他に何も無く 車は1台も通らなかったと思う
俺は弁当を食べようと思ったが 2つある包みの中には それぞれに赤飯とおかずが2つの容器に分けて入れてあった

1人分の弁当なら 包みの1つに赤飯 もう1つにおかずじゃないのか?

俺が渡されたのは 2人分の弁当という事になる(俺は独身である)
「?」と思いながら弁当を食べていると しばらくして視線を感じた