校門には、学校名の代わりにこう書かれていた。しかも堂々と!何も恥じらうことなく!
俺は一瞬、ここに入るのをためらった。だってそうだろう?
ここに書かれているのは、地獄の門に書かれている言葉と全く同じなのだから!
ちなみに、俺はオカルトの類や軍事に関するものに、とことん興味がある。
「あぁ……世の中無情だ」
そもそもこの学校自体が狂っている。
悪魔を育成しますテヘペロと、堂々とホームページに書かれていた。
俺は一瞬で、この学校に通う気をなくした。
もともと俺は、こんな学校に来たいわけではなかった。来たいものか、こんな学校!
でもねぇ……
「この前お父さんリストラされちゃったから安い学校に入ってね。あと寮生活でヨロ」
なんて母親に言われたら、どうしようもないだろう!
もう入学手続きはしてあるとかいうし!
だから俺は仕方なく、この学校の門をくぐることにしたのだ。
そして、今に至る。
荷物は宅配便で寮に送ってあるとか言っていたので、俺は仕立て上げたばっかりの制服と新品の鞄ひとつで登校している。
校庭は以上に広く、何故か校庭の中に薄暗い森があったり、池のようなものがあったりした。普通に考えたらありえない光景だが、さすがは悪魔を育成する学校だと割り切った。
おそらくこの学校では、俺の常識は通用しないのだろう。
校門の近くに立っていた構内案内図を見る。そこには新入生と思われる学生が、群がっていた。
何とか人をかき分け、俺は構内案内を見ることができた。ふむふむ、入学式は本館……と。よし、そこへ向かえばいい!
そこでふと俺は、一番下に書かれている言葉に目をやった。
そこに書かれていた言葉は、俺に大きな衝撃を与えた。
「構内の広さ、およそ東京ドーム9つ分」
どんだけ広いんだよ!だいたい縦の長さだけで1100メートル位あるじゃねぇか!
っていうかここ本当に東京か!?
その時……
「校内巡回の電車、発車しまーす。本館入学式に向かう方は、ご乗車くださーい」
いつの間にか俺たちの近くにやってきていた電車から、そんな声が聞こえる。
……校内で、電車、走ってんのかよ……。
普通に考えたらありえない。
いや、ありえていいわけがない!だが俺は、この学校では俺の常識が通用しないということを思い出し、盛大なため息をついた。
校内巡回電車とやらは、朝の通勤ラッシュ並みに混んでいた。
ゴトゴトと揺られながら、俺たちは電車に乗っていた。
電車は、薄暗い森の中を進んでいた。
時折何かの叫び声やら、怪しげな光が見えたりするが、あまり気にしないようにしよう。
恐らくここの学校の目的、つまり悪魔を育成する、というトチ狂った教育の、実習なのだろう。
しばらくそのまま進んでいると、大きな建物が見えてきた。
飾り気のない校舎には、時計の代わりに禍々しい巨大なバイソンの頭の骨のようなものが付けられていた。
「次は~本館~本館~。お忘れ物のないよう、ご注意ください」
今までこの電車に乗っていた時間、20分。
田端から有楽町まで、京浜でいけるじゃねぇか!随分と広いんだな、おい。
プシュー、と音がし、電車が止まる。
なぜか懐かしく感じる電車到着のメロディーを聞きながら、俺は電車を降り、本館へと向かった。いやぁ、電車の料金を取らないのは、金なし学生の俺にとっては本当に助かる。
本館一階。大ホール。そこで、入学式は行われた。一名一名名前を呼ばれ、返事をして立ち上がる。
立っていても眠くなるような校長の話は、どうやらこの学校でも変わらないようだ。
これだけは、全国の学校共通かもしれないな。
絶えず襲ってくる睡魔をこらえ、それぞれのクラスの担任発表があった。
先ほど本館前に貼られていたクラス表曰く、俺は一組だった。
「一組担任、本田一樹先生!」
「はいっ!」
低い大声で返事をした先生は、案の定男だった。しかも、筋肉バカとでも言えるであろうほどの、ムキムキだった。
その後も二組、三組と続いていき、最後の五組まで言い終わると、校長は解散の指示を出した。
俺たちは、緊張の表情を浮かべたまま、各々の教室へと向かった。
俺は一種の恐怖と嫌悪感を覚えながらも、これから始まる新生活に、楽しみを覚えているのを、否定はできなかった。
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