学生時代の友人との集まりで食事ををした帰り道、高校の2年3年といつも連なって遊んでいた友と二人、喋りながら歩いていた。
卒業してからは交際範囲も違っており、今は年に1度顔を合わせるかどうかの付き合になっている。
個人的に会ったりは、もう10年以上していなかった。
その彼女から「貴女には言っておくね」と、前置きされ
「家の娘、自殺しちゃったの」
・・・・・と、
まるで何事もなかったかのように告げられた。
返す言葉が無かった。
あの赤ちゃんがもう19歳になっていたという。
母一人、娘一人・・・
それもついこの間の出来ごとだったとか。
そういえば今日の彼女はいつもより饒舌で、何かが違うと感じていた。
良く笑い、よく飲んだ。
人の性格はそうは変わらない。
彼女は素直に悲しみ浸ることの出来ない人だ。
いや、悲しみに浸ったら溺れてしまう自分を知っている。
だから無理にピエロを演じていたのであろう。
悲しんでいても絶対に戻らない現実なら、少しでも忘れる事しかないからだ。
子を持つ母にとって、その子の死というのは到底受け入れられるものではない。
ましてやそれが自らの死であったなら、気付かなかった自分、止められなかった自分を責るしかないではないか
悲劇の主人公を演じることの出来ない不器用な友、
心の底にある悲しみの塊を小さくする事が出来るのはたぶん時間だけ・・・
その長い時間の経過を、ほんの少しでも気が紛れるよう一緒に過ごすことなら、私にも出来るかもしれない。
あれから2週間、私のすべき事に悩んでいる。
そろそろ遊びに誘ってみようか・・・