イマイチ分からない「500円」の差
北海道の「道民生活応援ポイント給付事業」が始まってハガキが送られてきた。北海道新聞は一昨日の朝刊で、受付開始を伝えた。 昨日は、電子ポイントの申請ができない不具合が9市町村で発生し、少なくとも1万2千人に影響が出ていること、そして最大は帯広市で、対象の約1割に当たる1万1282世帯で申請ができないという道の発表を、全道版の社会面で伝えていた。 きょうは、「不具合が市内で解消し、正常に申請できる状態になった」と道新帯広・十勝版の紙面にあったが、これは帯広市の発表で、道の発表ではないからということだろうか。9市町村すべての不具合が解消したら、全道版に載せるつもりだろうか。 なんだか、ミスは大きく報道し、リカバーは小さくしているようで、アンフェアな感じがしてしまうのだが、これは日ごろ道新に抱いている不信感のようなもののせいなんだろう。 ところで、アプリによる申請の場合は「どうみんポイント」5,500円相当の給付だが、「JCBギフトカード」だと5,000円相当となっている。この差の理由について Gemini は、「事務コストの削減」と「デジタル化(マイナンバーカードやアプリの利用)の普及推進」だという。 手間とコストがかからないデジタル(アプリ)を選んでくれた人には、「浮いた経費の分、500円多くボーナス(ポイント)を上乗せします」という仕組みになっているため、金額に差が生まれています、と説明する。 ではそれは、給付を受ける側の“平等”という観点からはどうなのか?行政側は「誰でもアプリをダウンロードして申請すれば5,500円受けられるのだから、機会は平等に与えられている」と主張するかもしれない。 しかし、現実には、最初からスタートラインが異なっている。スマホ所持等の条件を満たせない人にとっては「選べる選択肢」になっていないため、実質的な機会の平等が担保されていないことになる。 「物価高騰対策」としての給付金であれば、本来は「道民であれば一律に同じ支援(結果)を受けられる」という「結果の平等」が重視されるべき局面ではないだろうか。 それにもかかわらず、手続きという「手段」の違いによって最終的に受け取る給付額に差が出てしまうのは、生活支援という目的に照らして、「結果の平等」を著しく欠いているのではないだろうか。 デジタルツールを利用できない人(経済的にスマホを持てない人、画面操作が難しい障害者や高齢者など)が不利益を被る構造は、社会的な属性による実質的な格差・差別を容認しているのではないか、という見方になりはしないだろうか。 ひょっとして、道のこの事業は「平等」と「公平」を混同させて、「寄与度に応じた公平」が合理的と考えたのだろうか。受給者側の視点からすれば、「物価高騰対策」なんだから、手続きに関わらず全員一律に同じ金額(5,500円相当)を配ることが「絶対的平等」で、理にかなうと思うのだが、どんなもんじゃろうのう。道民(どうみん)生活応援ポイント給付